不等式
提供: Mathpedia
\(\newcommand{\nat}{\mathbb{N}}\)
不等式とは、数どうしの大小を規定する式のことをいう。もっとも基本的な例としては、実数 $x$ について成り立つ不等式として、$x^2 \gt 0$ というようなものがある。以下ここではおもに実数などの数に関連する不等式について紹介する。
不等式には、有限個の変数を用いるもののほかにも、(可算)無限個の変数を用いるもの、連続関数を用いるものなどがある。
基本的な不等式
相加相乗不等式
実数 $x$, $y$ についてこれらの相加平均とは、$\frac{x+y}{2}$ のことをいう。またこれらの相乗平均とは、$\sqrt{xy}$ のことをいう。
非負実数 $x$, $y$ について、これらの相加平均は相乗平均以上となる。すなわち $$\sqrt{xy} \leq \frac{x+y}{2}$$ が成立する。
以下証明をおこなう。上記の不等式は $4xy \leq x^2+2xy+y^2$ と同値であるが、これは $0\leq (x-y)^2$ から導かれる。