二面体群
提供: Mathpedia
二面体群
二面体群(にめんたいぐん、dihedral group)とは、正多角形の合同変換に関する群もしくはそれと同型な抽象群のクラスのひとつ。
$n$ 次の二面体群とは正 $n$ 角形を自分自身に移す合同変換(回転・鏡映)全体のなす群である。この群の位数は $2n$ で、$\mathop{\mathrm{Dih}}_n$ と書かれる。
この群と同型な抽象群のことも二面体群と呼ばれる。この意味での位数 $2n$ の二面体群は $D_{2n}$ と書かれる。(($D_n$ と書く流儀もあるが、mathpediaでは $D_{2n}$ と書く。))
定義
定義1
$n$ を $3$ 以上の自然数とする。正 $n$ 角形を自分自身に移す合同変換の全体を台集合とし、変換の合成を積とする群を$n$ 次の二面体群といい、$\mathop{\mathrm{Dih}}_n$ と書く。
定義2
$n$ を $1$ 以上の自然数とするとき、次のような表示を持つ群を位数 $2n$ の二面体群といい、$D_{2n}$ と書く。 $$\langle a,x\vert a^n=x^2=e, xax=a^{-1}\rangle$$