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	<title>Mathpedia - 利用者の投稿記録 [ja]</title>
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	<updated>2026-04-09T07:44:33Z</updated>
	<subtitle>利用者の投稿記録</subtitle>
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		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E5%85%A5%E9%96%80%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%80%8C%E7%BE%A4%E8%AB%96%E3%80%8D&amp;diff=8824</id>
		<title>入門テキスト「群論」</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E5%85%A5%E9%96%80%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%80%8C%E7%BE%A4%E8%AB%96%E3%80%8D&amp;diff=8824"/>
		<updated>2021-10-25T05:59:58Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;---工事中---&lt;br /&gt;
==入門テキスト「群論」==&lt;br /&gt;
このテキストでは、群論の基礎について解説する。&lt;br /&gt;
(編集者メモ:後でもっと説明を加える。)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論0：導入(対称性の記述)]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論1：群の定義と例]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
---以下予定---&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論2：部分群と元の位数、共役、直積群]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論3：群の同型写像、準同型写像と例]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論4：群の作用と例]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論5：同値関係、部分群による剰余類、共役類]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論6：ラグランジュの定理]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論7：軌道-安定化群定理]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論8：正規部分群とそれによる剰余群]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論9：準同型定理]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論10：部分群の対応、種々の同型定理]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論11：有限生成アーベル群の構造定理]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論12：自由群、生成元と関係式で定義される群]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論13：$p$-群、コーシーの定理、シローの定理]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論14：可解群、べき零群]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%961%EF%BC%9A%E7%BE%A4%E3%81%AE%E5%AE%9A%E7%BE%A9%E3%81%A8%E4%BE%8B&amp;diff=8817</id>
		<title>群論1：群の定義と例</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%961%EF%BC%9A%E7%BE%A4%E3%81%AE%E5%AE%9A%E7%BE%A9%E3%81%A8%E4%BE%8B&amp;diff=8817"/>
		<updated>2021-10-24T17:28:59Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: ページの作成:「---工事中---  このページでは、群を定義し、その例を紹介する。  このページからの内容を理解するためには、集合論の初歩に…」&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;---工事中---&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このページでは、群を定義し、その例を紹介する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このページからの内容を理解するためには、集合論の初歩について理解していることが必要である。必要な知識は[[集合論]]でまとめられている(かっこの付いていない部分を読んでいれば十分である)。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の定義 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群の定義には二項演算の概念が使われる。ここでその二項演算について簡潔に説明しておく。(二項演算については、[[集合論]]のかっこが付いた部分に一応説明があるが、ここで必要なのは定義と簡単なイメージのみであるからここで説明してしまう。)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 定義 1.1（二項演算） ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$X$ を集合とする。直積集合 $X\times X$ から $X$ への写像 $m \ \colon X\times X \to X$ を、$X$ 上の'''二項演算(binary operator)'''という。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
素朴な言い方をすれば、二項演算とは「 $X$ の2つの元から $X$ の1つの元を得る規則」である。二項演算の例として、整数2つの足し算や引き算、掛け算などがある。また、二項演算という用語には定義域と終域の形を制限する意味しかなく、写像の具体的な値については一切条件がない。したがって、人工的に複雑な写像を考えたとしても、それが $X\times X$ から $X$ への写像でありさえすれば、二項演算と呼んでしまうのである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
二項演算は、以下の性質を持っている。&lt;br /&gt;
* $X$ の2つの元 $a,b$ から$X$の元 $m(a,b)$ を得たとして、この元と別の元 $c$ からさらに写像 $m$ により $X$ の元 $m(m(a,b),c)$ を得ることができる。(もちろん $m(c,m(a,b))$ も得られるし、さらに $m$ を施すこともできる)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この二項演算を用いて、群を以下で定義する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 定義 1.2（群） ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
集合 $G$ と、$G$ 上の二項演算 $m \ \colon G\times G\to G$ が与えられていて、以下の条件が成り立つとする。&lt;br /&gt;
* (1) $G$ の任意の元 $a,b,c$ に対して、$m(m(a,b),c)=m(a,m(b,c))$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
* (2) $G$ の元 $e$ がただ1つ存在して、$G$ の任意の元 $a$ に対して、$m(e,a)=a$ 、$m(a,e)=a$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
* (3) (2)の $e$ についてさらに、$G$ の任意の元 $a$ に対して、$G$ の元 $a'$ がただ1つ存在して、$m(a,a')=e$ 、$m(a',a)=e$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
このとき、$G$ と $m$ の組 $(G,m)$ を'''群(group)'''と言う。あるいは、単に $G$ を群と言ってしまう。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この定義で課せられている3つの条件は、何の脈略もなく考え出されたものではなく、よく知られた数学的対象がもつ性質を取り出して抽象化したものである。このことを次の例で説明しよう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 例 1.3 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$X$ を集合として、$X$ から $X$ 自身への全単射な写像全体の集合を $G$ とおくと、写像の合成をする写像 $m \ \colon G\times G\to G \ ; m(f,g)=f\circ g$ との組 $(G,m)$ は群となる。このことを確かめよう。&amp;lt;br /&amp;gt;&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
まず、条件(1)は写像の合成について成り立つ性質である([[集合論]]の[[写像の合成、写像の拡大と制限]]を参照)からよい。&amp;lt;br /&amp;gt;次に、条件(2)を確かめる。$e$ として $e=\text{id}$ をとれば、恒等写像は「何もしない写像」であったから任意の $a\in G$ に対して $\text{id}\circ a=a$ 、$a\circ\text{id}=a$ となる。また、もう1つの元 $e'$ が同様の条件を満たすなら、$e'=e\circ e'=e$ となるから、同様の条件を満たす $e$ はただ1つである。&amp;lt;br /&amp;gt;最後に、条件(3)を確かめる。与えられた $a\in G$ に対して、$a$ が全単射な写像であることから、$a'$ として $a$ の逆写像 $a'=a^{-1}$ をとれば、逆写像の定義により $a\circ a'=\text{id},a'\circ a=\text{id}$ となる。また、もう1つの元 $b'$ が同様の条件を満たすなら、$b'=\text{id}\circ b'=(a'\circ a)\circ b'=a'\circ(a\circ b')=a'\circ\text{id}=a'$ となるから、同様の条件を満たす $a'$は（各 $a$ に対して）ただ1つである。 &lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&amp;lt;br /&amp;gt;前ページ「群論0：導入(対称性の記述)」で考えた「図形 $X$ の合同変換全体の集合」を $G$ とおくと、合同変換の合成をする写像 $m \ \colon G\times G\to G \ ; m(f,g)=f\circ g$ との組 $(G,m)$ は群となる。このことも全く同様にして「確かめる」ことができる（合同変換を定式化した後であれば）。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この例1.3は、群の最も典型的な例であり、数学の様々な理論において対称性を記述する場面で形を変えて現れる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 例 1.4 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（$0$ でない実数全体の集合を表す記号 $\mathbb{R}^\times$ を用いる。）$\mathbb{R}^\times$ と、通常の掛け算 $m \ \colon \mathbb{R}^\times\times \mathbb{R}^\times\to \mathbb{R}^\times \ ; m(a,b)=a\cdot b$ の組 $(\mathbb{R}^\times,m)$ は群となる。このことを「確かめる」ためには $\mathbb{R}^\times$ や積の定式化が必要であるが、この定式化は長く、またこのシリーズで考えたい内容を逸脱している。そのため、これらの内容については、読者の四則演算の経験を信じて認めることにする。その代わり、$\mathbb{R}^\times$ は例にのみ用いることにして、このシリーズでの群論の理論の構築には用いない。&amp;lt;br /&amp;gt;また、$\mathbb{R}$ と、通常の足し算 $m \ \colon \mathbb{R}\times \mathbb{R}\to \mathbb{R} \ ;m(a,b)=a+b$ の組 $(G,m)$ は群となる。 $\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
---例1.4はもうちょっと詳しくする---&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
次に、群の定義に現れるものを指す用語や記号について説明する。（単に名前や記号を割り当てているだけであり、この部分について深く考える必要はない。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 用語・記号 1.5 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* この先、群の演算 $m$ を何度も行う場面があり、そこで $m(a_1,m(a_2,m(a_3,m(a_4,a_5))))$ などと書いていてはとても読みづらい。そこで、例1.4の掛け算にならって、$m(a,b)$ のことを以後 $a\cdot b$ と書くことにする。演算を表す記号も $m \ \colon G\times G\to G$ と書く代わりに $\cdot \ \colon G\times G\to G$ （ドットが演算を表す、と考える）と書いてしまうことがある。また、この演算を、群の'''積'''と呼ぶことにする。また、文脈によっては、例1.4の足し算にならって $m(a,b)$ のことを $a+b$ 、演算の記号 $m$ を $+$ と書くこともある。この書き方をするときは、この演算を群の'''和'''と呼ぶ。（ただし、和とみなすのは後で説明する「可換」という条件も成り立っている場合に限る、という暗黙の了解がある。）&amp;lt;br /&amp;gt;なお、群の演算 $m$ を積とみなすとき、群の定義における3つの条件は以下のように書くことができる。&lt;br /&gt;
** (1) $G$ の任意の元 $a,b,c$ に対して、$(a\cdot b)\cdot c=a\cdot(b\cdot c)$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
** (2) $G$ の元 $e$ がただ1つ存在して、$G$ の任意の元 $a$ に対して、$e\cdot a=a\cdot e=a$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
** (3) (2)の $e$ についてさらに、$G$ の任意の元 $a$ に対して、$G$ の元 $a'$ がただ1つ存在して、$a\cdot a'=a'\cdot a=e$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
* 定義1.2の(1)の性質を'''結合法則(associative law)'''という。&lt;br /&gt;
* 定義1.2の(2)における $e$ を、群 $(G,m)$ の'''単位元(identity element)'''という。&amp;lt;br /&amp;gt;単位元を表す記号として、一般にはよく「 $e$ 」が用いられるが、他にも群の演算 $m$ を積と考える場合は「1」が、和と考える場合は「0」が用いられる。&lt;br /&gt;
* 定義1.2の(3)における $a'$ （各 $a\in G$ を決めるごとにただ1つ定まる）を、$a$ の'''逆元(inverse element)'''という。&amp;lt;br /&amp;gt;群の演算 $m$ を積と考える場合は「 $a^{-1}$ 」、和と考える場合は「 $-a$ 」と書く。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 定義 1.6（可換群） ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$(G,m)$ を群とする。$G$ の元 $x,y$ が'''可換(commutative)'''であるとは、$x\cdot y=y\cdot x$ が成り立つことを言う。$(G,m)$ が'''可換群(commutative group)'''または'''アーベル群(abelian group)'''であるとは、$G$ の任意の2元 $x,y$ が可換であることを言う。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$(G,m)$ が可換群であるときに限り、$G$ の積を和と考えることがある。どちらを使うかは単に呼び方の違いであって、論理的な違いはない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定義についての説明の最後として、数学の基礎に関わる細かい補足をいくつか述べておく。これらは読まなくても先の話を理解するのに影響はない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補足 1.7 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
典型的な数学の議論は、集合論と述語論理という体系を基礎にして行われる。（そうする動機としてラッセルのパラドックスが挙げられる。）上の定義も例にもれず、集合論と述語論理の言葉を用いて書かれている。(1)(2)(3)の条件は、日本語の入った文章で書かれているが、実はこれらは述語論理において「論理式」と呼ばれている記号列にうまく翻訳できるように書かれている。それぞれの条件を記号列で表すと、以下のようになる。&lt;br /&gt;
* (1) $\forall a,b,c\in G \quad (a\cdot b)\cdot c=a\cdot(b\cdot c)$&lt;br /&gt;
* (2) $\exists !e\in G \ \forall a\in G \quad e\cdot a=a\cdot e=a$&lt;br /&gt;
* (3) $\forall a\in G \ \exists !a'\in G \quad a\cdot a'=a'\cdot a=e$&lt;br /&gt;
また、例1.3で構成した組 $(G,m)$ が群であることを証明したが、この証明も述語論理における「公理」と「推論規則」とよばれるものから作られるフォーマルな「証明」にうまく翻訳できるように書かれている。ただし、こちらは実際に「証明」を書き下すと長いため書き下すことはしない。その代わり、与えられた「論理式（またはそれを日本語で書いたもの）」の「証明」として正しいものを得るための考え方の定石を、例1.3の場合について以下で説明する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
* (2) まず、条件の最初が「〜が（ただ1つ）存在して〜」の形であるから、$G$ の元 $e$ を、これ以降の主張が成り立つようにうまく取らなければならない。今回は、$e=\text{id}$ とするとよい。この $e$ について、以降の主張は「 $G$ の任意の元 $a$ に対して $\text{id}\circ a=a$ 、$a\circ\text{id}=a$ 」となる。この主張の最初は「任意の〜に対して〜」の形であるから、今度は $G$ の元 $a$ が任意に取られたとして、その $a$ についてそれ以降の主張が成り立つことを示さなければならない。今回は $a$ が任意に取られたとして、その $a$ について「 $\text{id}\circ a=a$ 、$a\circ\text{id}=a$ 」を示さなければならない。あとはこの等式を、写像の定義などを参照して証明すればよい。なお、これは明らかに成り立つ。（$\text{id}$ は何もしない写像であった。）&amp;lt;br /&amp;gt;さらに、このような $e$ が「ただ1つしかない」ことも示さなければならない。この「条件を満たす $e$ がただ1つ」という言葉は、論理的には「条件を満たす $e$ が2つ（相異なるとは限らない）、$e_1,e_2$ と与えられたと仮定すると、$e_1=e_2$ が成立する」という主張を表す。「条件」の指す等式も明示して改めて書き直せば、示すべきことは「 $G$ の任意の元 $e_1,e_2$ に対して、(( $G$ の任意の元 $a$ に対して $e_1\cdot a=a\cdot e_1=a,e_2\cdot a=a\cdot e_2=a$ ) ならば $e_1=e_2$ )が成り立つ」となる。この主張の証明も、$e_1,e_2$ が任意に取られたとして、以降の主張「( $G$ の任意の元 $a$ に対して $e_1\cdot a=a\cdot e_1=a,e_2\cdot a=a\cdot e_2=a$ ) ならば $e_1=e_2$ 」を示さなければならない。すると次に考えるべきことは、「任意の〜に対して〜」の形の主張を用いて等式 $e_1=e_2$ を示すことになるが、今度は証明に役立つような $G$ の元 $a$ をこちらが任意にとってよい。今回は、$a=e_1$ と $a=e_2$ の場合の2種類の等式が役立つ。 これらを代入して得られる等式4つのうち、役立つ2つの等式は $e_2\cdot e_1=e_1\cdot e_2=e_1,e_1\cdot e_2=e_2\cdot e_1=e_2$ である。これらの等式から、$e_1=e_1\cdot e_2=e_2$ となって、目的の等式 $e_1=e_2$ が得られた。これで(2)が成り立つことが証明できたことになる。&lt;br /&gt;
* (3) まず、$G$ の元 $a$ が任意に取られたとする。この $a$ に対し、まず条件を満たす $a'$ が存在することを示そう。今回は、$a$ が全単射であることを用いて、$a'$ を $a$ の逆写像 $a'=a^{-1}$ とするとよい。この $a'$ について、以降の主張は「 $a\circ a^{-1}=a^{-1}\circ a=\text{id}$ 」となり、これは明らかに成り立つ。次に、このような $a'$ がただ1つであることを示そう。$G$ の元 $a',b'$ が任意に取られたとして、「( $a\cdot a'=a'\cdot a=e,a\cdot b'=b'\cdot a=e$ )ならば $a'=b'$ 」を示せばよい。これらの等式と結合法則と単位元 $e$ の性質から、$b'=\text{id}\circ b'=(a'\circ a)\circ b'=a'\circ(a\circ b')=a'\circ\text{id}=a'$ として、目的の等式 $a'=b'$ が得られた。これで(3)が成り立つことが証明できたことになる。&lt;br /&gt;
{{end |proof}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補足 1.8 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
組 $(G,m)$ を群と言う、という定義をしたが、積 $m$ が何であるか文脈から明らかである場合や、$m$ に注目しない場合は、単に $G$ を群と言ってしまうことが多々ある。多くの場合議論の中心は $G$ やその元であるからである。$G$ を群と呼ぶ呼び方は楽であり、今後このシリーズでも用いていくが、一方問題点もある。それは、群 $(G,m)$ について、集合 $G$ だけが与えられても、積 $m$ は復元できないという点である。（つまり、異なる演算 $m_1,m_2$ が存在して $(G,m_1),(G,m_2)$ がどちらも群になる、という例がある）この点については、「 $G$ を群とする。」などの文を書くときは、その時点で同時に $G$ 上の積 $m$ も指定していると考える、という暗黙の了解がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補足 1.9 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群の定義には文献によって細かい部分の違いがある。中には条件の見た目が大きく異なるものもあるが、いずれも同様の数学的対象を定める。（つまり、1つの定義による群について、自然にどの他の定義による群もできて、その逆もできる。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
---ここに別の定義を書く---&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の例 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
---この先もう少し例を述べる予定（ $S_n$、正多面体群、$\mathbb{Z}/n\mathbb{Z}$あたり）---&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=8816</id>
		<title>群論0：導入(対称性の記述)</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=8816"/>
		<updated>2021-10-24T13:39:22Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&amp;lt;noinclude&amp;gt;&lt;br /&gt;
{{TOC |align=right |noautonum=1 }}&amp;lt;!-- 右寄せ連番無し目次をここに表示 --&amp;gt;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/noinclude&amp;gt;&lt;br /&gt;
---工事中---&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
抽象的な群の定義に入る前に、群の概念が生じる典型的な場面を挙げよう。ただし、群論への導入が目的であるため、このページに限ってはいくつかの用語を（厳密に定式化することは可能ではあるが）ひとまず直観的な意味で用いる。（その代わり、このページで出現する概念などは今後、例としてだけ用い、このページの内容を厳密に定式化しなくても群論そのものの展開はできるようにする。）特に、幾何の範囲については命題の証明を全て省略し、読者の直感に委ねることにする。このページで厳密な定式化がなされていると仮定する用語は「集合」、「元」、「写像」、「全単射」などの、集合と写像の概念とそれに近いもののみである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 対称性の記述 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 平面上の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここでは、平面内のある種の「図形」$S$ の対称性について考えてみる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S$ として「正三角形」を考えてみよう。これは例えば「重心を通るうまい直線に関して線対称である」という性質をもつ。これ以外にも、例えば「重心を中心とした反時計回りの $\frac{2}{3}\pi$ （1周の3分の1）回転に関して対称である」という性質をもつ。（現時点では、「対称である」という言葉は単に感覚的な、曖昧な表現だと思って欲しい。）&lt;br /&gt;
一方、$S$ として「二等辺三角形だが正三角形でないもの」（以下単に二等辺三角形と書く）を考えると、これは「線対称」ではあるが「回転対称」ではない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これらの性質はどれも、「平面上の点を平面上の点に移す、距離や長さ・角度を変えない特定の写像（このような写像は合同変換と呼ばれる） $T$ によって、図形 $S$ が（図形の中の点たちを区別しなければ）変化しない」とまとめられる。&lt;br /&gt;
例えば、「線対称」は「特定の直線に関して平面上の点をちょうど『鏡映し』した先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せるし、「回転対称」は「特定の点を中心として平面上の点を反時計回りに $\frac{2}{3}\pi$ 回転させた先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.1 ====&lt;br /&gt;
合同変換は全単射である。また、「$T$ で $S$ が変化しない」という言葉は、集合と写像の記号を用いた「$T(S)=S$」という厳密な条件を言い換えたものである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そこで、1つの「図形」$S$ の「対称性」を表す明確な指標として、「合同変換 $T$ であって、$S$ を変えないようなもの全体の集合 $G$」を採用しよう。この集合が大きければ大きいほど、より対称性が高いと考えるわけである。後の議論を円滑に進めるため、合同変換を調べるために役立つ性質を今ここでまとめておく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.2 ====&lt;br /&gt;
$S$ として多角形を考える。&lt;br /&gt;
* (1) 合同変換 $T$ が $S$ を変えないならば、$T$ は $S$ の頂点を $S$ の頂点に移す。&lt;br /&gt;
* (2) $S$ を変えない2つの合同変換 $T_1, T_2$ について、もし $T_1, T_2$ による $S$ の各頂点の像が全て一致するならば、$T_1=T_2$ である。（つまり $S$ の頂点に限らず、平面上の全ての点の像が一致する。）別の言い方をすれば、$S$ を変えない合同変換は $S$ の各頂点の像で決まる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] この命題の証明は省略する。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さて、$S=(\text{正三角形})$、$S=(\text{二等辺三角形})$ のそれぞれの場合について、対称性を表す $G$ の大きさを調べよう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 二等辺三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ の場合を考える。長さの等しい2辺の共通の端点を $O$ とし、残りの2頂点を $A, B$ とおく。$G$ の元として、上ですでに挙げた「線分 $AB$ の垂直二等分線に関する鏡映」と、その他に「何も動かさない変換」(恒等写像 $\mathrm{id}$ ) が存在する。実は、この場合 $G$ は他に元をもたず、この2つの元のみからなる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.3 ====&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ の元は&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
の2つのみである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $O, A, B$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元、つまり $S$ を変えない合同変換としてありうるものは $O, A, B$ の像として考えられる組み合わせ&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto A, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto B, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto O, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto B, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto O, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto A, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このうち、1つ目は $T_0$ 、2つ目は $T_1$ に対応するものである。そして、他の4つは合同変換による3点の像の組になりえない。なぜなら、いずれも合同変換が持つはずの性質「2点の距離を保つ」と矛盾するからである。例えば、3つ目の組では $AB \neq OB$ であるから、合同変換による3点の像の組になりえない。したがって、$G$ の元は $T_0, T_1$ の2つのみである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 正三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
今度は $S=(\text{正三角形})$ の場合を考える。3頂点を $A, B, C$ とおく。この場合の $G$ の元として、「平面上の合同変換」の節ですでに挙げた&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とした反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = (\text{何も動かさない変換})=\mathrm{id}$&lt;br /&gt;
が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
他に $G$ の元はないだろうか？ $G$ の元を見逃さないために有用な命題がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.4 ====&lt;br /&gt;
* (1) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、合成写像 $T_1 \circ T_2$ もまた $G$ の元である。&lt;br /&gt;
* (2) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、逆写像 $T^{-1}$ もまた $G$ の元である。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] (1)(2)ともに、$T_1 \circ T_2$ や $T^{-1}$ が合同変換であることを示す必要があるが、その部分の証明は省略する。すると、残りの示すべきことは $T_1 \circ T_2, T^{-1}$ が $S$ を変えないことである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1) $T_1(S) = S, T_2(S) = S$ より、$(T_1 \circ T_2)(S) = T_1(T_2(S)) = T_1(S) = S$ 。よって $T_1 \circ T_2$ は $S$ を変えない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2) $T(S) = S$ より $T^{-1}(S) = S$ 。よって $T^{-1}$ は $S$ を変えない。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この命題により、例えば $T_2 \circ T_2$ 、すなわち「重心を中心とした反時計回りの $\frac{4}{3}\pi$ 回転」が新たな $G$ の元として見つかる。他に、&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.5 ====&lt;br /&gt;
$T_1 \circ T_2$ が $A, B, C$ をそれぞれどの点に移すか考える際、$T_1$ で考える垂直二等分線はあくまで平面内で固定されていると考えるべきものであり、$T_2$ を正三角形 $S$ に施すときに $S$ と一緒に回転させてはならない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一般に写像は与えられた元そのものの情報（今回なら与えられた点の平面内での位置）のみによってその像を決めるものであるから、今回のように写像の合成 $T_1 \circ T_2$ の計算のうち後に施す $T_1$ の計算において、点 $T_2(P)$ の像を求めるとき用いるべき情報は「点 $T_2(P)$ の位置」のみであって、「その点 $T_2(P)$ の、$T_2$ を施す前の点 $P$ の位置」の情報は用いないのである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のときと同様に、命題0.2を用いることで以下がわかる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.6 ====&lt;br /&gt;
$S = (\text{正三角形})$のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ は6個の元からなる。具体的には&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_2 = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{4}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
のみからなる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $A, B, C$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元としてありうるものは $A, B, C$ の像の組み合わせ&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto B, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto C, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto A, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto C, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto A, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto B, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
今回の場合、上で挙げた6つの元がそれぞれに対応するので、他に $G$ の元がないことがわかる。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ここまでのまとめ ===&lt;br /&gt;
* 図形 $S$ に対し、$S$ を変えない合同変換 $T$ 全体の集合を $G$ とおき、この $G$ を $S$ の対称性を表す指標とみなす。&lt;br /&gt;
* $G$ の元について、以下の性質が成り立つ。&lt;br /&gt;
** (1) $\mathrm{id}$ は $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (2) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、$T_1 \circ T_2$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (3) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、$T^{-1}$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
* $S = (\text{二等辺三角形})$ のとき $G$ の元は2個で、$S = (\text{正三角形})$ のとき $G$ の元は6個。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の概念 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の概念に向けた抽象化 ===&lt;br /&gt;
このページの残りでは、今まで考えてきた図形の対称性から一部の性質を取り出して抽象化し、現在広く使われている「群」の概念に近づいていく。同時に、「群」の概念においてはどういう性質を考えていて、2つの群がどういうとき「実質同じ」とみなすのか、について例を挙げて説明する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
先ほどまで調べていた図形の対称性について、以下の性質を思い出そう。&lt;br /&gt;
* (1) $\mathrm{id}$ は $G$ の元。&lt;br /&gt;
* (2) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、$T_1 \circ T_2$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
* (3) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、$T^{-1}$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
すでに述べたように、この $G$ は図形 $S$ の対称性を表す指標であると考えている。この $G$ について、単に元の個数を比較するだけでなく、「 $G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報も考慮して比較し、より詳細に図形の特徴をとらえたい。そこで、「$G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報について深く考えるために、今考えている $S$ と $G$ のうち $S$ を一旦忘れて、「合同変換からなる集合 $G$ であって上で挙げた性質を持つようなもの」を考察の対象としよう。この $G$ こそが、後に導入される「群」の特別な場合であり、「合同変換の成す群」と言うべきものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.7 ====&lt;br /&gt;
* 「$G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報は、「群」$G$ の「構造」と呼ばれる。&lt;br /&gt;
* 現在広く使われている「群」の概念はもっと抽象的である。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の構造とは ===&lt;br /&gt;
ここでは、群の「構造」という言葉の意図するところを、先ほどの「合同変換の成す群」における例を用いて説明する。この節に限っては、「群」と言ったらこの「合同変換の成す群」のことであるとする。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G_1, G_2$ について、その元たちそのものが異なっていても、$G_1$ と $G_2$ の群としての「構造」が等しければ、群としては「実質同じ」であると考える場合がある。逆に、たとえ $G_1$ と $G_2$ の元の個数が等しかったとしても、それらの群の「構造」が「異なる」ならば、$G_1$ と $G_2$ は群として「実質同じ」とはみなさない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
例えば、以下の集合を考えてみる。&lt;br /&gt;
* $T' \ \colon = (\text{平面の特定の点を中心とした}\pi\text{回転})$として、$G_1 \ \colon = \{\mathrm{id}, T'\}$ とおく。&lt;br /&gt;
このとき $G_1$ は群となる（証明は略）。この $G_1$ を $S = (\text{二等辺三角形})$ のときの $G$ （$G_2$ とおく）と比較すると、$G_1$ の $\mathrm{id}$ でない元 $T'$ と $G_2$ の $\mathrm{id}$ でない元 $T_1$ （$T_1$ は鏡映）は、合同変換としては種類が異なるものであるが、単に「それぞれの元の合成・逆写像がどの元になるか」のみを比較したときは、それぞれ&lt;br /&gt;
\[G_1 \ \colon \mathrm{id} \circ \mathrm{id} = \mathrm{id}, \mathrm{id} \circ T' = T' \circ \mathrm{id} = T', T' \circ T' = \mathrm{id}, \mathrm{id}^{-1} = \mathrm{id}, T'^{-1} = T'\]&lt;br /&gt;
\[G_2 \ \colon \mathrm{id} \circ \mathrm{id} = \mathrm{id}, \mathrm{id} \circ T_1 = T_1 \circ \mathrm{id} = T_1, T_1 \circ T_1 = \mathrm{id}, \mathrm{id}^{-1} = \mathrm{id}, T_1^{-1} = T_1\]&lt;br /&gt;
となるから、$G_1$ の元 $\mathrm{id}, T'$ をそれぞれ $G_2$ の元 $\mathrm{id}, T_1$ と対応させることで $G_1$ と $G_2$ は群としては「実質同じ」、と考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一方、例えば以下の集合を考えてみる。&lt;br /&gt;
* $T \ \colon = (\text{平面内の特定の点を中心とした反時計回りの}\frac{\pi}{3}\text{回転})$ とおく。正整数 $n$ に対し $T^n \ \colon = (T\text{を}n\text{回合成したもの}), T^0 \ \colon = \mathrm{id}$ として、$G_3 \ \colon = \{T^0, T^1,\ldots, T^5\}$ とおく。&lt;br /&gt;
このとき $G_3$ は群となる（証明は略）。この $G_3$ を $S = (\text{正三角形})$ のときの $G$ （$G_4$ とおく）と比較すると、$G_3$ と $G_4$ の元の個数は等しいが、2つの元の合成の情報が「異なる」。ここではそもそも「異なる」とは何か定義していないため明確な証明はできないが、証明（の1つ）の着眼点を述べよう。この証明は、「 $G$ の2つの元 $T_1, T_2$ の合成の結果が、$T_1 \circ T_2$ と $T_2 \circ T_1$ で異なる場合があるかないか」を比較することで解決する。背理法により、もし $G_3$ と $G_4$ が「実質同じ」であると仮定すると、$G_3$ と $G_4$ について上の性質がどちらでも成り立つかどちらでも成り立たないかのいずれかであるはずだ、ということが導かれる。しかし実際は、$G_3$ については成り立つが、$G_4$ については成り立たない。（$G_3$ については$G_3$ の元は1つの元 $T$ の何回かの合成で書けるから合成の結合法則から上の性質が成り立つことがわかる。一方 $G_4$ については「正三角形の合同変換」の節で特定の $T_1, T_2$ について $T_1 \circ T_2$ と $T_2 \circ T_1$ を計算していたが、これらは異なっていた。）すると矛盾が導かれるので、$G_3$ と $G_4$ は「異なる」と考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== まとめ ==&lt;br /&gt;
このページでは、図形の対称性を例に挙げて、合同変換の成す群を導入した。次のページからは、現在広く使われている群の抽象的な定義を用いて、群の例と性質を見ていく。&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E5%85%A5%E9%96%80%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%80%8C%E7%BE%A4%E8%AB%96%E3%80%8D&amp;diff=8472</id>
		<title>入門テキスト「群論」</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E5%85%A5%E9%96%80%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%80%8C%E7%BE%A4%E8%AB%96%E3%80%8D&amp;diff=8472"/>
		<updated>2021-09-06T10:12:41Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;---工事中---&lt;br /&gt;
==入門テキスト「群論」==&lt;br /&gt;
このテキストでは、群論の基礎について解説する。&lt;br /&gt;
(編集者メモ:後でもっと説明を加える。)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論0：導入(対称性の記述)]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論1：群の定義と例]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4&amp;diff=5176</id>
		<title>群</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4&amp;diff=5176"/>
		<updated>2021-04-25T15:29:57Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;== 群 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 定義 ==&lt;br /&gt;
=== 定義1 ===&lt;br /&gt;
''群''(ぐん、group)とは、[[集合]] $G$ と $G$ の上で閉じた[[二項演算]] $\times$、$G$ の要素 $1$ の三つ組 $\langle G, \times, 1\rangle$ で、次の公理を満たすものをいう。&lt;br /&gt;
* (G1)（[[結合律]]）~&lt;br /&gt;
$ \forall a,b,c \in G, (a \times b) \times c = a \times (b \times c) $&lt;br /&gt;
* (G2)（[[単位元]]の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, a \times 1 = 1 \times a = a $&lt;br /&gt;
* (G3)（[[逆元]]の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, \exists b \in G, a \times b = b \times a = 1 $&lt;br /&gt;
==== 補足 ====&lt;br /&gt;
上の定義に関連して、一般に集合 $G$ とその上の二項演算 $\times$ が与えられているとき、(G2)の条件を満たす元 $1 \in G$ のことを[[単位元]]と呼び、(G3)の条件を満たす元 $b \in G$ のことを $a$ の[[逆元]]と呼ぶ。~&lt;br /&gt;
正整数 $n$ に対し、$G$ の元 $g$の $n$ 乗を $$g^n = g \times g \times \cdots \times g$$ ( $g$ を $n$ 回掛ける)と定める(結合律によりこれは元を掛ける順番によらない)。また、$$g^0 = 1$$ とし、負の整数 $-n$ ( $n$ は正整数) に対しては、$g$ の逆元を$g^{-1}$ と書いて $$g^{-n} = (g^{-1})^n$$ と定める。~&lt;br /&gt;
このとき、実数のべき乗に関する指数法則と同様に、整数 $m, n$ に対し $g^{m + n} = g^m \times g^n, g^{mn} = (g^m)^n $が成り立つ。~&lt;br /&gt;
通常、二項演算 $\times$ と単位元 $1$ の内容が明らかなとき、群 $\langle G, \times, 1\rangle$ のことを単に群 $G$ と呼ぶことがある。特に構造としての群のその台集合を誤解を招かない範囲で同一の記号で表す。~&lt;br /&gt;
一般に群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の単位元は $1$ に限られる（[[証明&amp;gt;単位元#r7aadbf5]]）ので、群を二つ組 $\langle G, \times \rangle$ として定義しても混乱が生じる恐れはない。この場合の定義は以下の通り。&lt;br /&gt;
:''群''とは、集合 $G$ と $G$ の上で閉じた二項演算 $\times$ のニつ組 $\langle G, \times \rangle$ で、次の公理を満たすものをいう。 ~&lt;br /&gt;
* (G1)（結合律）~&lt;br /&gt;
$ \forall a,b,c \in G, (a \times b) \times c = a \times (b \times c) $~&lt;br /&gt;
* (G2)'（単位元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \exists 1 \in G, \forall a \in G, a \times 1 = 1 \times a = a $~&lt;br /&gt;
以下 $1$ を(G2)'から存在が分かる単位元とする&lt;br /&gt;
((公理(G2)'において、$1$ という記号は $G$ の元を表す変数なので、(G3)における $1$ は（記号上は同じでも）論理的に同じ元を表すとは限らない。そこで「 $1$ を(G2)'から存在が分かる単位元とする」という文言が必要になる。))&lt;br /&gt;
* (G3)（逆元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, \exists b \in G, a \times b = b \times a = 1 $~&lt;br /&gt;
&amp;lt;また、群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の各元に対してその逆元は一意に定まるので、逆元演算子 ${}^{-1}$ を用いた四つ組 $\langle G, \times, {}^{-1}, 1\rangle$ で定義することもある。具体的には以下の通り。((この場合、等式の全称閉包のみで公理化可能なので、[[普遍代数学]]ではこの定義が用いられる。))&lt;br /&gt;
:''群''とは、集合 $G$ と $G$ の上で閉じた二項演算 $\times$、単項演算 ${}^{-1}$、$G$ の要素 $1$ の四つ組 $\langle G, \times, {}^{-1}, 1\rangle$ で、次の公理を満たすものをいう。 ~&lt;br /&gt;
* (G1)（結合律）~&lt;br /&gt;
$ \forall a,b,c \in G, (a \times b) \times c = a \times (b \times c) $~&lt;br /&gt;
* (G2)（単位元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, a \times 1 = 1 \times a = a $~&lt;br /&gt;
* (G3)'（逆元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, a \times a^{-1} = a^{-1} \times a = 1 $~&lt;br /&gt;
&amp;lt;またMcCune 1993では群 $ \langle G, \times , {}^{-1}\rangle $ を一つの等式で公理化できることを示している、以下に一例を表す。&lt;br /&gt;
* (G) $ (w\times ( (x^{-1}\times w)^{-1}\times z) )\times ((y\times z)^{-1}\times y)=x $&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 定義2 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
圏 $\mathscr{C}$ が群であるとは、$\mathop{\mathrm{Ob}}(\mathscr{C})$ が一元集合であり、任意の射 $f\in\mathop{\mathrm{Mor}}(\mathscr{C})$ が可逆であることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 具体例 ==&lt;br /&gt;
* [[自明群]] $\{1\}$ 。簡略化のために $1$ と書くこともある。&lt;br /&gt;
* [[整数]] $\mathbb{Z}$、[[有理数]] $\mathbb{Q}$、[[実数]] $\mathbb{R}$、[[複素数]] $\mathbb{C}$、[[四元数]] $\mathbb{H}$ は、それぞれ $0$ を単位元として加法について群である。&lt;br /&gt;
* [[有理数]] $\mathbb{Q}$、[[実数]] $\mathbb{R}$、[[複素数]] $\mathbb{C}$、[[四元数]] $\mathbb{H}$ からそれぞれ $0$ を除いた集合は、それぞれ $1$ を単位元として乗法について群である。&lt;br /&gt;
* 有限集合 $\{1, 2, \ldots, n\}$ の[[置換]]の全体 $S_n$ は、恒等置換を単位元とし、置換の合成について群である。（[[対称群]]）&lt;br /&gt;
* 有限集合 $\{1, 2, \ldots, n\}$ の[[偶置換]]の全体 $A_n$ は、恒等置換を単位元とし、置換の合成について群である。（[[交代群]]）&lt;br /&gt;
* n次実[[正則行列]]の全体 $\mathop{\mathrm{GL}_n}(\mathbb{R})$ は、[[単位行列]]を単位元とし、行列の乗法について群である。（[[一般線形群]]）&lt;br /&gt;
* [[有限群の分類(位数1~100)]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の定義そのものに関する基本的性質 ==&lt;br /&gt;
=== 命題1(単位元の唯一性) ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の単位元は $1$ に限られる。~&lt;br /&gt;
すなわち、$e \in G$ が&lt;br /&gt;
: $ \forall a \in G, a \times e = e \times a = a $&lt;br /&gt;
&amp;lt;を満たすならば、$e=1$ 。&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
$e$について仮定した条件式において $a = 1$ として、$1 \times e = e \times 1 = 1$ 。~&lt;br /&gt;
一方、群の公理(G2)で $a = e$ として、$e \times 1 = 1\times e = e$ 。~&lt;br /&gt;
よって、$e = 1$ 。(証明終わり)~&lt;br /&gt;
より一般的な状況での証明については、「[[単位元&amp;gt;単位元#r7aadbf5]]」を参照。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題2(逆元の唯一性) ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の各元 $a$ に対して、その逆元は一意に定まる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
元 $b, b' \in G$ が、どちらも群の公理(G3)の条件式を満たすとする：~&lt;br /&gt;
$a \times b = b \times a = 1, a \times b' = b' \times a = 1$ 。~&lt;br /&gt;
このとき、$$b = b \times 1 = b \times (a \times b') = (b \times a) \times b' = 1 \times b' = b'$$ となるので、結局 $b$ と $b'$ は等しい。~&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題3(吸収元) ===&lt;br /&gt;
[[吸収元]]を持つ群は、[[自明群]]に限られる。&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
$\langle G, \times, 1\rangle$ を群とし、$0 \in G$ を吸収元とする。このとき、$0$ の逆元 $0^{-1} \in G$ が存在して、&lt;br /&gt;
: $0 \times 0^{-1} = 1$&lt;br /&gt;
&amp;lt;一方、$0$ は吸収元だから、&lt;br /&gt;
: $0 \times 0^{-1} = 0$&lt;br /&gt;
&amp;lt;よって、$0=1$ なので、$G=\{1\}$（[[参照&amp;gt;吸収元#xe6d5111]]）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題4（逆演算可能性） ===&lt;br /&gt;
$\langle M, \times \rangle$ を結合的マグマとする。このとき、以下は同値。&lt;br /&gt;
# $1 \in M$ が存在して $\langle M, \times, 1 \rangle$ は群。&lt;br /&gt;
# 任意の $a,b \in M$ に対して&lt;br /&gt;
:$a \times x = b$~&lt;br /&gt;
$y \times a = b$&lt;br /&gt;
&amp;lt;を満たす $x,y \in M$ が一意に定まる。（逆演算可能）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
//**命題5（消去律）&lt;br /&gt;
//$\langle M, \times \rangle$ を結合的マグマとする。このとき、以下は同値。&lt;br /&gt;
//+ $1 \in M$ が存在して $\langle M, \times, 1 \rangle$ は群。&lt;br /&gt;
//+ 任意の $a,b,x \in M$ に対して&lt;br /&gt;
//&amp;gt;$a \times x = b \times x \Rightarrow a=b$~&lt;br /&gt;
//$x \times a = x \times b \Rightarrow a=b$&lt;br /&gt;
//&amp;lt;が成り立つ。（消去律）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の位数、群の元の位数 ==&lt;br /&gt;
=== 群の位数 ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の台集合 $G$ の元の個数を、その群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の''位数''（いすう、order）といい、$|G|$ または $\#G$ で表す。$G$ が無限集合であるときは「元の個数」という概念が言葉通りには適用できないので、$G$ の[[濃度&amp;gt;集合の濃度]]をその群の位数と定める。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の元の位数 ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ と $G$ の元 $g$ が与えられているとする。$g$ のべき乗 $g^n$ について、以下の2つのうちどちらか1つが成り立つ。~&lt;br /&gt;
# ある正整数 $n$ が存在して、$g^n = 1$ となる。&lt;br /&gt;
# 任意の正整数 $n$ に対して、$g^n \neq 1$ である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1番目の条件が成り立つとき、$g^n = 1$ となる最小の正整数 $n$ が存在する。その最小の正整数を、$g$ の''位数''という。このとき $g$ は''有限位数''であるともいう。~&lt;br /&gt;
2番目の条件が成り立つときは、$g$ は''無限位数''であるという。このとき $g$ の''位数''を便宜的に $\infty$と書くことがある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題5（元の位数の基本的な性質） ===&lt;br /&gt;
群 $G$ とその元 $g$ が与えられていて、$g$ は有限位数であるとし、その位数を $l$ とする。このとき、整数 $m, n$ に対し以下は同値である。&lt;br /&gt;
#$g^m = g^n$。&lt;br /&gt;
#$m - n$ は $l$ で割り切れる。~&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
特に、$g^n = 1$ であることと $n$ が $l$ で割り切れることは同値であり、また $1 = g^0, g^1, \ldots , g^{l - 1}$ はどの2つも相異なり、 さらに $n$ を $l$ で割った余りを $r$ としたとき $g^n = g^r$ となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の位数、群の元の位数の例 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $\mathbb{Z}/n\mathbb{Z}$ ( $n$ は正整数)の位数は $n$ である。~&lt;br /&gt;
群 $\mathbb{Z}/4\mathbb{Z}$ について、元 $\overline{0},\overline{1},\overline{2},\overline{3}$ の位数はそれぞれ $1,4,2,4$ である。~&lt;br /&gt;
群 $\mathbb{Z}$ について、元 $0$ の位数は $1$ であり、その他の元は全て無限位数である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 部分群 ==&lt;br /&gt;
=== 部分群 ===&lt;br /&gt;
与えられた群 $G$ の''部分群''（ぶぶんぐん、subgroup）とは、$G$ の部分集合 $H$ で、もとの群 $G$ と同じ演算によって群の構造を持つもののことである。より正確には、以下のように定義する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 部分群の定義 ====&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ と、$G$ の部分集合 $H$ が与えられているとする。さらに、$H$ は $G$ の単位元 $1$ を含み、$G$ の積演算 $\times$ は $H$ 上で閉じているとする。このとき、群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の台集合と演算を $H$ 上に制限すると、組 $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ ができる。これが再び群の公理を満たすとき、組 $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ は群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の''部分群''であるという。もちろん、このとき $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ はまた群である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 定義の補足 ====&lt;br /&gt;
* 積演算の内容が明らかなときは単に、$H$ は群 $G$ の部分群である、という。&lt;br /&gt;
* $H$ が群 $G$ の部分群であることを、$H \le G$ と書くことがある。この記号は数に対する不等式（例えば $1 \le 2$ ）と重複しているが、数と群に同じ記号を用いることは（ $1$ を除いて）ないので、文脈によって判断できる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題6（部分群となるための条件） ===&lt;br /&gt;
$G$ を群、$H$ を $G$ の部分集合とするとき、$H$ に関する以下の条件は全て同値である。&lt;br /&gt;
# $H$ は上の定義の条件を満たし、$G$ の部分群を成す。&lt;br /&gt;
# 以下の3条件が成立する。&lt;br /&gt;
## $H$ は $G$ の単位元 $1$ を含む。&lt;br /&gt;
## $H$ は積について閉じている、つまり任意の $H$ の元 $x$、$y$ に対し $xy\in H$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
## $H$ は逆元について閉じている、つまり任意の $H$ の元 $x$ に対し $x^{-1}\in H$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
# 上の3条件のうち、1番目を以下の条件に置き換えたものが成立する。&lt;br /&gt;
## $H$ は空集合ではない。&lt;br /&gt;
# $H$ は空集合ではなく、また任意の $H$ の元 $x$、$y$ に対し $x^{-1}y\in H$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
(1 $\Rightarrow $ 2) (i)、(ii)は、それぞれ「 $H$ は $G$ の単位元 $1$ を含み」、「 $G$ の積演算 $\times$ は $H$ 上で閉じている」という仮定から明らか。~&lt;br /&gt;
(iii) $H$ の任意の元 $x$ をとる。今 $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ が群であることから、ある $H$の元 $y$ が存在して $xy = yx = 1$ が成り立つ。等式 $xy = 1$ の両辺に左から $x^{-1} (\in G)$ を掛ければ等式 $1y = x^{-1}$ を得て、結局 $y = x^{-1}$ となる。つまり、$x$ の $H$ における逆元は $G$ における逆元 $x^{-1}$ であることがわかり、同時に $x^{-1} \in H$ となることがわかる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 部分群による剰余類 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G$ とその部分群 $H$ に対し、「 $H$ の元を右から掛けて移り合う元を同一視する」という同値関係が考えられる。この同値関係による商は左剰余類と呼ばれる。この商集合には自然に $G$ が作用し(群の作用については後述)、そのため群の作用の典型的な例ができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 剰余類の定義 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G$ とその部分群 $H$ に対し、集合 $G$ の上の同値関係 $\sim$ を $$g \sim g' \Leftrightarrow \exists h \in H \ g' = gh$$ で定める。この同値関係による商集合を $G/H$ と書き、「この $G/H$ の元(つまり1つ1つの同値類)」を''(左)剰余類''という。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 正規部分群 ===&lt;br /&gt;
与えられた群 $G$ の''正規部分群''（せいきぶぶんぐん、normal subgroup）とは、部分群であってさらに $G$ の構造によるある演算で不変なもののことである。具体的な定義は以下で述べる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 共役 ====&lt;br /&gt;
$G$ を群、$g$ を $G$ の元とする。~&lt;br /&gt;
$G$ の元 $h$ に対して、$h$ の $g$ による''共役''（きょうやく、conjugation）を、$ghg^{-1}$ で定める。~&lt;br /&gt;
同様に、$G$ の部分集合 $S$ に対して、$S$ の $g$ による''共役集合''を、$gSg^{-1} := \{ gsg^{-1} \mid s\in S\}$ で定める。~&lt;br /&gt;
$G$ の2つの元 $h$、$k$ が、ある $g$ によって $k = ghg^{-1}$ という関係にあるとき、$h$ と $k$ は''共役''である（conjugate）という。この関係を成り立たせる $g$ を指定して、$g$ により共役であるともいう。同様に、$G$ の部分集合 $S$ と $T$ がある $g$ について $T = gSg^{-1}$ となるとき、$S$ と $T$ は（ $g$ により）''共役''であるという。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 正規部分群の定義 ====&lt;br /&gt;
群 $G$ と、その部分群 $H$ が与えられているとする。 $H$ が $G$ の''正規部分群''であるとは、 $G$ の任意の元 $g$ に対して $$gHg^{-1}\subset H$$ となることをいう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題7（正規部分群となるための条件） ===&lt;br /&gt;
$G$ を群、$H$ を $G$ の部分群とするとき、$H$ に関する以下の条件は全て同値である。&lt;br /&gt;
# 任意の $g\in G$ に対し $gHg^{-1}\subset H$ となる。&lt;br /&gt;
# 任意の $g\in G$ に対し $gHg^{-1} = H$ となる。&lt;br /&gt;
# 任意の $g\in G$ に対し $gH = Hg$ となる。&lt;br /&gt;
# $G$ の任意の2つの左剰余類 $xH$、$yH$ に対し、$xH$、$yH$ のそれぞれの代表元 $x'$、$y'$ について、積 $x'y'$ の左剰余類 $x'y'H$ は $x'$、$y'$ の取り方によらない。&lt;br /&gt;
# $G$ の任意の2つの右剰余類 $Hx$、$Hy$ に対し、 $Hx$、$Hy$ のそれぞれの代表元 $x'$、$y'$ について、積 $x'y'$ の右剰余類 $Hx'y'$ は $x'$、$y'$ の取り方によらない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群準同型 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群準同型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
''(群)準同型''(ぐんじゅんどうけい、group homomorphism、homomorphism of group)とは、2つの群 $G,H$ の間の写像 $f\colon G \to H$ で、群の演算、すなわち積を「保つ」ようなものである。より正確には、以下のように定義する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 群準同型の定義 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G,H$ を群とする。写像 $f\colon G \to H$ が''(群)準同型''であるとは、任意の $g,g'\in G$ に対し $$f(g\cdot g') = f(g)\cdot f(g')$$ となることをいう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補足 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定義の条件式において、左辺の $\cdot$ は $G$ における積であり、右辺の $\cdot$ は $H$ における積である。( $G$ での)積を $f$ でまるごと $H$ に送ったものが再び( $H$ での)積に分解されている様子を、「積を保つ」と表しているわけである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題8 (群準同型が保つもの) ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G,H$を群、$f \colon G \to H$ を群準同型写像とする。~&lt;br /&gt;
(1) $f$ は単位元を保つ、つまり $f(1)=1$ が成り立つ。~&lt;br /&gt;
(2) $f$ は逆元を保つ、つまり任意の $g\in G$ に対し $f(g^{-1})=f(g)^{-1}$が成り立つ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群同型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G,H$ を群とする。写像 $f \colon G \to H$ が''(群)同型'' (ぐんどうけい、group isomorphism、isomorphism of group)であるとは、$f$ が全単射であり、$f$ とその逆写像 $f^{-1}$ が共に群準同型であることをいう。群同型 $f$ が存在するとき、$G$ と $H$ は''同型''(どうけい、isomorphic)であるという。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補足 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*2つの群 $G,H$ の間に同型写像 $f \colon G \to H$ があるとき、積の計算や元の一致不一致、部分群の個数などの「群に関係する事柄」が $G$ と $H$ で完全に対応する。そこで、逆に群同型が存在するような群 $G,H$ について完全に対応する性質など(のうちで群を考えることにより初めて現れるもの)を''群論的性質''などと呼ぶことがある。~&lt;br /&gt;
*さらに、群論を考える上ではこのような $G,H$ は全く同一の振る舞いをするので、しばしばこの2つを同一視したような言葉使いをすることがある。しかし、群同型がある2つの群をいつでも同一視すると、文脈によってはよくないことがある。例えば、対称群 $S_4$ の部分群 $\langle (1 2) \rangle$ と $\langle (3 4) \rangle$ は(どちらも位数2の巡回群だから)同型であるが、共通部分をとれば $1$ となる(「 $S_4$ の部分群であって位数2の巡回群であるもの2つの共通部分」という情報だけからその共通部分が確定しないことを強調しておく)。この点でこの2つの群は「 $S_4$ の部分群としては」区別されるべきものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群同士の演算 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
与えられた群(たち)から、新たな群を作る一般的な方法がある。ここでは、そのうち基本的なものを紹介する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 直積群 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
与えられた群 $G, H$ に対し、台集合を直積集合 $G \times H$ とする直積群が作られる。この直積群では、$G$ と $H$ (それぞれ $G \times H$ の部分群とみなす)の元は可換となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 直積群の定義 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G, H$ を群とする。直積集合 $G \times H$ の上の二項演算 $\cdot$ を、以下で定める。$$(g,h) \cdot (g',h') := (gg',hh')$$~&lt;br /&gt;
このとき、$\langle G \times H, \cdot \rangle$ は単位元が $(1,1)$ 、$(g,h)$ の逆元が $(g^{-1},h^{-1})$ であるような群となる。この群を、$G$ と $H$ の''直積群''といい、やはり $G \times H$ と書く。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 自己同型群 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G$ に対し、$G$ から自分自身への同型 $f \colon G \to G$ を $G$ の''自己同型''(じこどうけい、automorphism)という。$G$ の自己同型全体の集合を $\text{Aut} G$と書くと、これは写像の合成 $\circ$ に関して群を成す(単位元が恒等写像 $\text{id}_G$、$f \in \text{Aut} G$ の逆元が $f^{-1}$ ( $f$ の逆写像)であるような群)。この群 $\text{Aut} G$ を、$G$ の''自己同型群''という。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の圏 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の作用 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の作用の定義 ===&lt;br /&gt;
群 $G$ と集合 $X$ に対して、写像 $G \times X \to X$ （ $(g, x)\in G \times X$ の像を $g\cdot x$ と書くことにする）が以下の2条件を満たすとき、この写像を群 $G$ の $X$ への'''左作用'''であるという。&lt;br /&gt;
* 任意の $g, h \in G$ 、$x \in X$ に対し $g\cdot (h\cdot x) = (gh)\cdot x$&lt;br /&gt;
* 任意の $x\in X$ に対し $1\cdot x = x$&lt;br /&gt;
群の左作用 $G \times X \to X$ は以下の群準同型を定める。&lt;br /&gt;
\[G \to \text{Sym}(X)\]&lt;br /&gt;
\[g\mapsto (x\mapsto g\cdot x)\]&lt;br /&gt;
（ただし $\text{Sym}(X) = \text{Sym}_{\text{left}}(X)$ は $X$ から $X$ 自身への全単射全体の集合で、$\sigma, \tau\in \text{Sym}(X)$ の積を $(\sigma\tau)(x) \ \colon = \sigma(\tau(x)) (x\in X)$ で定めてできる群である。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
逆に、群準同型 $\rho \ \colon G \to \text{Sym}(X)$が与えられたとき、写像 $G \times X \to X; (g, x)\mapsto \rho(g)(x)$ は上の2条件を満たす。したがって、2条件を満たす写像 $G \times X \to X$ と群準同型 $\rho \ \colon G \to \text{Sym}(X)$ には(自然な)1対1対応があるので、群準同型の方を作用と言うこともある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
また、写像 $X \times G \to X$ （ $(x, g)\in X \times G$ の像を $x\cdot g$ と書くことにする）が以下の2条件を満たすとき、この写像を群の $G$ の $X$ への'''右作用'''であるという。&lt;br /&gt;
* 任意の $g, h\in G$ 、$x\in X$ に対し $(x\cdot g)\cdot h = x\cdot (gh)$&lt;br /&gt;
* 任意の $x\in X$ に対し $x\cdot 1 = x$&lt;br /&gt;
左作用の場合と同様に、この写像は&lt;br /&gt;
\[G \to \text{Sym}(X)^{\text{op}}\]&lt;br /&gt;
\[g\mapsto (x\mapsto x\cdot g)\]&lt;br /&gt;
（ただし $\text{Sym}(X)^{\text{op}} = \text{Sym}_{\text{right}}(X)$ は集合としては $\text{Sym}(X)$ と同じものとし、$\sigma, \tau\in \text{Sym}(X)^{\text{op}}$ の積を $(\sigma\tau)(x) \ \colon = \tau(\sigma(x)) (x\in X)$ で定めてできる群である。）&lt;br /&gt;
と1対1対応する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
以下左作用のみを用いることにし、左作用を単に作用と言うことにする。&lt;br /&gt;
作用　$G \times X \to X$ を $G \curvearrowright X$ と書く。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 例 ===&lt;br /&gt;
* 群 $G$ とその部分群 $H$ に対し、$G$ の元を $G/H$ の元に左からかける写像&lt;br /&gt;
\[G \times G/H \to G/H\]&lt;br /&gt;
\[(g, g'H)\mapsto gg'H\]&lt;br /&gt;
は作用である。この作用は'''置換作用'''と呼ばれる。&lt;br /&gt;
* 群 $G$ とその正規部分群 $N$ に対し、$N$ の元を $G$ の元による共役に移す写像&lt;br /&gt;
\[G \times N \to N\]&lt;br /&gt;
\[(g, n)\mapsto gng^{-1}\]&lt;br /&gt;
は作用である。この作用は'''共役作用'''と呼ばれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題(Cayley) ===&lt;br /&gt;
$G$ を位数 $n$ の有限群とする。このとき、$G$ から $n$ 次対称群 $S_n$ への単射群準同型 $G\to S_n$ が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 証明 ===&lt;br /&gt;
$G$ の $G$ 自身への作用を左からの積 $g\cdot h \ \colon = gh$ で定めると、これに対応する群準同型 $G \to \text{Sym}(G) \ ; g\mapsto (h \mapsto gh)$ は単射である。（∵ $g$ の像が $\text{id}_G$ なら $1$ の像が $1$ 、すなわち $g1 = 1$ 。よって $g = 1$ 。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G$ の元に番号を付けて $G = \{g_1, \ldots, g_n\}$ とすれば、これは単射群準同型 $G \to S_n \ ; g\mapsto (i \mapsto (j\text{であって}gg_i = g_j\text{を満たすもの}))$ を定める。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 定義 ===&lt;br /&gt;
作用 $G \curvearrowright X$ を考える。&lt;br /&gt;
* $X$ の元 $x$ の'''軌道'''を&lt;br /&gt;
\[\mathcal{O}(x) = \text{Orb}_G(x) = \text{Orb}(x) = G\cdot x \ \colon = \{g\cdot x \mid g\in G\} = \{y\in X\mid \exists g\in G \quad y = g\cdot x\}\]&lt;br /&gt;
で定める。&lt;br /&gt;
* 作用が'''可移(推移的)'''であるとは、$X$ が少なくとも $1$ 個の元をもち、かつ任意の $x,y\in X$ に対しある $g\in G$ が存在して $y = g\cdot x$ となることをいう。軌道の言葉を使って簡潔に書けば、$X \neq \emptyset$ かつ $\forall x\in X \quad X = \text{Orb}(x)$ となる。$X \neq \emptyset$ かつ $\exists x\in X \quad X = \text{Orb}(x)$ とも同値である。&lt;br /&gt;
* $X$ 上の関係 $\sim$ を $x\sim y \ \colon \Leftrightarrow \text{Orb}(x) = \text{Orb}(y)$ で定めると、これは同値関係となる。そこで、この同値関係による $X$ の分割&lt;br /&gt;
\[X = \bigsqcup_{O\in X/\sim} O\]&lt;br /&gt;
をこの作用による $X$ の'''軌道分解'''という。&lt;br /&gt;
* $X$ の元 $x$ の'''安定化群'''を&lt;br /&gt;
\[\text{Stab}_G(x) = \text{Stab}(x) = G_x \ \colon = \{g\in G \mid g\cdot x = x\}\]&lt;br /&gt;
で定める。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 定理(Orbit-Stabilizer theorem) ===&lt;br /&gt;
作用 $G \curvearrowright X$ と $x\in X$ に対し、全単射&lt;br /&gt;
\[G/\text{Stab}(x)\to \text{Orb}(x)\]&lt;br /&gt;
\[g \ \text{Stab}(x)\mapsto g\cdot x\]&lt;br /&gt;
がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 証明 ===&lt;br /&gt;
まず、上の写像がwell-definedであることを示す。$g, g'\in G$ に対し $g \ \text{Stab}(x) = g' \ \text{Stab}(x)\Leftrightarrow g'^{-1}g\in\text{Stab}(x) \Leftrightarrow g'^{-1}g\cdot x = x \Leftrightarrow g\cdot x = g'\cdot x$ だから、well-definedである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そして、この写像が全単射であることを示す。上の同値を逆にたどることで単射であることがわかる。また、任意の $y\in \text{Orb}(x)$ に対し、軌道の定義により $g\in G$ で $y = g\cdot x$ なるものをとれば $g \ \text{Stab}(x)\mapsto g\cdot x = y$ となるから、全射であることがわかる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 特殊な群のクラス ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連する概念 ==&lt;br /&gt;
=== より強い概念 ===&lt;br /&gt;
=== より弱い概念 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
W.W. McCune. [[Single axioms for groups and Abelian groups with various operations.:https://doi.org/10.1007/BF00881862]] Journal of Automated Reasoning 10.1 1993: 1-13. &lt;br /&gt;
== 関連ページ ==&lt;br /&gt;
*[[群論]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4&amp;diff=5155</id>
		<title>群</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4&amp;diff=5155"/>
		<updated>2021-04-25T13:37:42Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;== 群 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 定義 ==&lt;br /&gt;
=== 定義1 ===&lt;br /&gt;
''群''(ぐん、group)とは、[[集合]] $G$ と $G$ の上で閉じた[[二項演算]] $\times$、$G$ の要素 $1$ の三つ組 $\langle G, \times, 1\rangle$ で、次の公理を満たすものをいう。&lt;br /&gt;
* (G1)（[[結合律]]）~&lt;br /&gt;
$ \forall a,b,c \in G, (a \times b) \times c = a \times (b \times c) $&lt;br /&gt;
* (G2)（[[単位元]]の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, a \times 1 = 1 \times a = a $&lt;br /&gt;
* (G3)（[[逆元]]の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, \exists b \in G, a \times b = b \times a = 1 $&lt;br /&gt;
==== 補足 ====&lt;br /&gt;
上の定義に関連して、一般に集合 $G$ とその上の二項演算 $\times$ が与えられているとき、(G2)の条件を満たす元 $1 \in G$ のことを[[単位元]]と呼び、(G3)の条件を満たす元 $b \in G$ のことを $a$ の[[逆元]]と呼ぶ。~&lt;br /&gt;
正整数 $n$ に対し、$G$ の元 $g$の $n$ 乗を $$g^n = g \times g \times \cdots \times g$$ ( $g$ を $n$ 回掛ける)と定める(結合律によりこれは元を掛ける順番によらない)。また、$$g^0 = 1$$ とし、負の整数 $-n$ ( $n$ は正整数) に対しては、$g$ の逆元を$g^{-1}$ と書いて $$g^{-n} = (g^{-1})^n$$ と定める。~&lt;br /&gt;
このとき、実数のべき乗に関する指数法則と同様に、整数 $m, n$ に対し $g^{m + n} = g^m \times g^n, g^{mn} = (g^m)^n $が成り立つ。~&lt;br /&gt;
通常、二項演算 $\times$ と単位元 $1$ の内容が明らかなとき、群 $\langle G, \times, 1\rangle$ のことを単に群 $G$ と呼ぶことがある。特に構造としての群のその台集合を誤解を招かない範囲で同一の記号で表す。~&lt;br /&gt;
一般に群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の単位元は $1$ に限られる（[[証明&amp;gt;単位元#r7aadbf5]]）ので、群を二つ組 $\langle G, \times \rangle$ として定義しても混乱が生じる恐れはない。この場合の定義は以下の通り。&lt;br /&gt;
:''群''とは、集合 $G$ と $G$ の上で閉じた二項演算 $\times$ のニつ組 $\langle G, \times \rangle$ で、次の公理を満たすものをいう。 ~&lt;br /&gt;
* (G1)（結合律）~&lt;br /&gt;
$ \forall a,b,c \in G, (a \times b) \times c = a \times (b \times c) $~&lt;br /&gt;
* (G2)'（単位元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \exists 1 \in G, \forall a \in G, a \times 1 = 1 \times a = a $~&lt;br /&gt;
以下 $1$ を(G2)'から存在が分かる単位元とする&lt;br /&gt;
((公理(G2)'において、$1$ という記号は $G$ の元を表す変数なので、(G3)における $1$ は（記号上は同じでも）論理的に同じ元を表すとは限らない。そこで「 $1$ を(G2)'から存在が分かる単位元とする」という文言が必要になる。))&lt;br /&gt;
* (G3)（逆元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, \exists b \in G, a \times b = b \times a = 1 $~&lt;br /&gt;
&amp;lt;また、群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の各元に対してその逆元は一意に定まるので、逆元演算子 ${}^{-1}$ を用いた四つ組 $\langle G, \times, {}^{-1}, 1\rangle$ で定義することもある。具体的には以下の通り。((この場合、等式の全称閉包のみで公理化可能なので、[[普遍代数学]]ではこの定義が用いられる。))&lt;br /&gt;
:''群''とは、集合 $G$ と $G$ の上で閉じた二項演算 $\times$、単項演算 ${}^{-1}$、$G$ の要素 $1$ の四つ組 $\langle G, \times, {}^{-1}, 1\rangle$ で、次の公理を満たすものをいう。 ~&lt;br /&gt;
* (G1)（結合律）~&lt;br /&gt;
$ \forall a,b,c \in G, (a \times b) \times c = a \times (b \times c) $~&lt;br /&gt;
* (G2)（単位元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, a \times 1 = 1 \times a = a $~&lt;br /&gt;
* (G3)'（逆元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, a \times a^{-1} = a^{-1} \times a = 1 $~&lt;br /&gt;
&amp;lt;またMcCune 1993では群 $ \langle G, \times , {}^{-1}\rangle $ を一つの等式で公理化できることを示している、以下に一例を表す。&lt;br /&gt;
* (G) $ (w\times ( (x^{-1}\times w)^{-1}\times z) )\times ((y\times z)^{-1}\times y)=x $&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 定義2 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
圏 $\mathscr{C}$ が群であるとは、$\mathop{\mathrm{Ob}}(\mathscr{C})$ が一元集合であり、任意の射 $f\in\mathop{\mathrm{Mor}}(\mathscr{C})$ が可逆であることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 具体例 ==&lt;br /&gt;
* [[自明群]] $\{1\}$ 。簡略化のために $1$ と書くこともある。&lt;br /&gt;
* [[整数]] $\mathbb{Z}$、[[有理数]] $\mathbb{Q}$、[[実数]] $\mathbb{R}$、[[複素数]] $\mathbb{C}$、[[四元数]] $\mathbb{H}$ は、それぞれ $0$ を単位元として加法について群である。&lt;br /&gt;
* [[有理数]] $\mathbb{Q}$、[[実数]] $\mathbb{R}$、[[複素数]] $\mathbb{C}$、[[四元数]] $\mathbb{H}$ からそれぞれ $0$ を除いた集合は、それぞれ $1$ を単位元として乗法について群である。&lt;br /&gt;
* 有限集合 $\{1, 2, \ldots, n\}$ の[[置換]]の全体 $S_n$ は、恒等置換を単位元とし、置換の合成について群である。（[[対称群]]）&lt;br /&gt;
* 有限集合 $\{1, 2, \ldots, n\}$ の[[偶置換]]の全体 $A_n$ は、恒等置換を単位元とし、置換の合成について群である。（[[交代群]]）&lt;br /&gt;
* n次実[[正則行列]]の全体 $\mathop{\mathrm{GL}_n}(\mathbb{R})$ は、[[単位行列]]を単位元とし、行列の乗法について群である。（[[一般線形群]]）&lt;br /&gt;
* [[有限群の分類(位数1~100)]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の定義そのものに関する基本的性質 ==&lt;br /&gt;
=== 命題1(単位元の唯一性) ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の単位元は $1$ に限られる。~&lt;br /&gt;
すなわち、$e \in G$ が&lt;br /&gt;
: $ \forall a \in G, a \times e = e \times a = a $&lt;br /&gt;
&amp;lt;を満たすならば、$e=1$ 。&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
$e$について仮定した条件式において $a = 1$ として、$1 \times e = e \times 1 = 1$ 。~&lt;br /&gt;
一方、群の公理(G2)で $a = e$ として、$e \times 1 = 1\times e = e$ 。~&lt;br /&gt;
よって、$e = 1$ 。(証明終わり)~&lt;br /&gt;
より一般的な状況での証明については、「[[単位元&amp;gt;単位元#r7aadbf5]]」を参照。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題2(逆元の唯一性) ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の各元 $a$ に対して、その逆元は一意に定まる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
元 $b, b' \in G$ が、どちらも群の公理(G3)の条件式を満たすとする：~&lt;br /&gt;
$a \times b = b \times a = 1, a \times b' = b' \times a = 1$ 。~&lt;br /&gt;
このとき、$$b = b \times 1 = b \times (a \times b') = (b \times a) \times b' = 1 \times b' = b'$$ となるので、結局 $b$ と $b'$ は等しい。~&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題3(吸収元) ===&lt;br /&gt;
[[吸収元]]を持つ群は、[[自明群]]に限られる。&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
$\langle G, \times, 1\rangle$ を群とし、$0 \in G$ を吸収元とする。このとき、$0$ の逆元 $0^{-1} \in G$ が存在して、&lt;br /&gt;
: $0 \times 0^{-1} = 1$&lt;br /&gt;
&amp;lt;一方、$0$ は吸収元だから、&lt;br /&gt;
: $0 \times 0^{-1} = 0$&lt;br /&gt;
&amp;lt;よって、$0=1$ なので、$G=\{1\}$（[[参照&amp;gt;吸収元#xe6d5111]]）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題4（逆演算可能性） ===&lt;br /&gt;
$\langle M, \times \rangle$ を結合的マグマとする。このとき、以下は同値。&lt;br /&gt;
# $1 \in M$ が存在して $\langle M, \times, 1 \rangle$ は群。&lt;br /&gt;
# 任意の $a,b \in M$ に対して&lt;br /&gt;
:$a \times x = b$~&lt;br /&gt;
$y \times a = b$&lt;br /&gt;
&amp;lt;を満たす $x,y \in M$ が一意に定まる。（逆演算可能）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
//**命題5（消去律）&lt;br /&gt;
//$\langle M, \times \rangle$ を結合的マグマとする。このとき、以下は同値。&lt;br /&gt;
//+ $1 \in M$ が存在して $\langle M, \times, 1 \rangle$ は群。&lt;br /&gt;
//+ 任意の $a,b,x \in M$ に対して&lt;br /&gt;
//&amp;gt;$a \times x = b \times x \Rightarrow a=b$~&lt;br /&gt;
//$x \times a = x \times b \Rightarrow a=b$&lt;br /&gt;
//&amp;lt;が成り立つ。（消去律）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の位数、群の元の位数 ==&lt;br /&gt;
=== 群の位数 ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の台集合 $G$ の元の個数を、その群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の''位数''（いすう、order）といい、$|G|$ または $\#G$ で表す。$G$ が無限集合であるときは「元の個数」という概念が言葉通りには適用できないので、$G$ の[[濃度&amp;gt;集合の濃度]]をその群の位数と定める。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の元の位数 ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ と $G$ の元 $g$ が与えられているとする。$g$ のべき乗 $g^n$ について、以下の2つのうちどちらか1つが成り立つ。~&lt;br /&gt;
# ある正整数 $n$ が存在して、$g^n = 1$ となる。&lt;br /&gt;
# 任意の正整数 $n$ に対して、$g^n \neq 1$ である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1番目の条件が成り立つとき、$g^n = 1$ となる最小の正整数 $n$ が存在する。その最小の正整数を、$g$ の''位数''という。このとき $g$ は''有限位数''であるともいう。~&lt;br /&gt;
2番目の条件が成り立つときは、$g$ は''無限位数''であるという。このとき $g$ の''位数''を便宜的に $\infty$と書くことがある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題5（元の位数の基本的な性質） ===&lt;br /&gt;
群 $G$ とその元 $g$ が与えられていて、$g$ は有限位数であるとし、その位数を $l$ とする。このとき、整数 $m, n$ に対し以下は同値である。&lt;br /&gt;
#$g^m = g^n$。&lt;br /&gt;
#$m - n$ は $l$ で割り切れる。~&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
特に、$g^n = 1$ であることと $n$ が $l$ で割り切れることは同値であり、また $1 = g^0, g^1, \ldots , g^{l - 1}$ はどの2つも相異なり、 さらに $n$ を $l$ で割った余りを $r$ としたとき $g^n = g^r$ となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の位数、群の元の位数の例 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $\mathbb{Z}/n\mathbb{Z}$ ( $n$ は正整数)の位数は $n$ である。~&lt;br /&gt;
群 $\mathbb{Z}/4\mathbb{Z}$ について、元 $\overline{0},\overline{1},\overline{2},\overline{3}$ の位数はそれぞれ $1,4,2,4$ である。~&lt;br /&gt;
群 $\mathbb{Z}$ について、元 $0$ の位数は $1$ であり、その他の元は全て無限位数である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 部分群 ==&lt;br /&gt;
=== 部分群 ===&lt;br /&gt;
与えられた群 $G$ の''部分群''（ぶぶんぐん、subgroup）とは、$G$ の部分集合 $H$ で、もとの群 $G$ と同じ演算によって群の構造を持つもののことである。より正確には、以下のように定義する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 部分群の定義 ====&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ と、$G$ の部分集合 $H$ が与えられているとする。さらに、$H$ は $G$ の単位元 $1$ を含み、$G$ の積演算 $\times$ は $H$ 上で閉じているとする。このとき、群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の台集合と演算を $H$ 上に制限すると、組 $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ ができる。これが再び群の公理を満たすとき、組 $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ は群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の''部分群''であるという。もちろん、このとき $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ はまた群である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 定義の補足 ====&lt;br /&gt;
* 積演算の内容が明らかなときは単に、$H$ は群 $G$ の部分群である、という。&lt;br /&gt;
* $H$ が群 $G$ の部分群であることを、$H \le G$ と書くことがある。この記号は数に対する不等式（例えば $1 \le 2$ ）と重複しているが、数と群に同じ記号を用いることは（ $1$ を除いて）ないので、文脈によって判断できる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題6（部分群となるための条件） ===&lt;br /&gt;
$G$ を群、$H$ を $G$ の部分集合とするとき、$H$ に関する以下の条件は全て同値である。&lt;br /&gt;
# $H$ は上の定義の条件を満たし、$G$ の部分群を成す。&lt;br /&gt;
# 以下の3条件が成立する。&lt;br /&gt;
## $H$ は $G$ の単位元 $1$ を含む。&lt;br /&gt;
## $H$ は積について閉じている、つまり任意の $H$ の元 $x$、$y$ に対し $xy\in H$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
## $H$ は逆元について閉じている、つまり任意の $H$ の元 $x$ に対し $x^{-1}\in H$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
# 上の3条件のうち、1番目を以下の条件に置き換えたものが成立する。&lt;br /&gt;
## $H$ は空集合ではない。&lt;br /&gt;
# $H$ は空集合ではなく、また任意の $H$ の元 $x$、$y$ に対し $x^{-1}y\in H$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
(1 $\Rightarrow $ 2) (i)、(ii)は、それぞれ「 $H$ は $G$ の単位元 $1$ を含み」、「 $G$ の積演算 $\times$ は $H$ 上で閉じている」という仮定から明らか。~&lt;br /&gt;
(iii) $H$ の任意の元 $x$ をとる。今 $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ が群であることから、ある $H$の元 $y$ が存在して $xy = yx = 1$ が成り立つ。等式 $xy = 1$ の両辺に左から $x^{-1} (\in G)$ を掛ければ等式 $1y = x^{-1}$ を得て、結局 $y = x^{-1}$ となる。つまり、$x$ の $H$ における逆元は $G$ における逆元 $x^{-1}$ であることがわかり、同時に $x^{-1} \in H$ となることがわかる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 部分群による剰余類 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G$ とその部分群 $H$ に対し、「 $H$ の元を右から掛けて移り合う元を同一視する」という同値関係が考えられる。この同値関係による商は左剰余類と呼ばれる。この商集合には自然に $G$ が作用し(群の作用については後述)、そのため群の作用の典型的な例ができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 剰余類の定義 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G$ とその部分群 $H$ に対し、集合 $G$ の上の同値関係 $\sim$ を $$g \sim g' \Leftrightarrow \exists h \in H \ g' = gh$$ で定める。この同値関係による商集合を $G/H$ と書き、「この $G/H$ の元(つまり1つ1つの同値類)」を''(左)剰余類''という。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 正規部分群 ===&lt;br /&gt;
与えられた群 $G$ の''正規部分群''（せいきぶぶんぐん、normal subgroup）とは、部分群であってさらに $G$ の構造によるある演算で不変なもののことである。具体的な定義は以下で述べる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 共役 ====&lt;br /&gt;
$G$ を群、$g$ を $G$ の元とする。~&lt;br /&gt;
$G$ の元 $h$ に対して、$h$ の $g$ による''共役''（きょうやく、conjugation）を、$ghg^{-1}$ で定める。~&lt;br /&gt;
同様に、$G$ の部分集合 $S$ に対して、$S$ の $g$ による''共役集合''を、$gSg^{-1} := \{ gsg^{-1} \mid s\in S\}$ で定める。~&lt;br /&gt;
$G$ の2つの元 $h$、$k$ が、ある $g$ によって $k = ghg^{-1}$ という関係にあるとき、$h$ と $k$ は''共役''である（conjugate）という。この関係を成り立たせる $g$ を指定して、$g$ により共役であるともいう。同様に、$G$ の部分集合 $S$ と $T$ がある $g$ について $T = gSg^{-1}$ となるとき、$S$ と $T$ は（ $g$ により）''共役''であるという。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 正規部分群の定義 ====&lt;br /&gt;
群 $G$ と、その部分群 $H$ が与えられているとする。 $H$ が $G$ の''正規部分群''であるとは、 $G$ の任意の元 $g$ に対して $$gHg^{-1}\subset H$$ となることをいう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題7（正規部分群となるための条件） ===&lt;br /&gt;
$G$ を群、$H$ を $G$ の部分群とするとき、$H$ に関する以下の条件は全て同値である。&lt;br /&gt;
# 任意の $g\in G$ に対し $gHg^{-1}\subset H$ となる。&lt;br /&gt;
# 任意の $g\in G$ に対し $gHg^{-1} = H$ となる。&lt;br /&gt;
# 任意の $g\in G$ に対し $gH = Hg$ となる。&lt;br /&gt;
# $G$ の任意の2つの左剰余類 $xH$、$yH$ に対し、$xH$、$yH$ のそれぞれの代表元 $x'$、$y'$ について、積 $x'y'$ の左剰余類 $x'y'H$ は $x'$、$y'$ の取り方によらない。&lt;br /&gt;
# $G$ の任意の2つの右剰余類 $Hx$、$Hy$ に対し、 $Hx$、$Hy$ のそれぞれの代表元 $x'$、$y'$ について、積 $x'y'$ の右剰余類 $Hx'y'$ は $x'$、$y'$ の取り方によらない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群準同型 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群準同型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
''(群)準同型''(ぐんじゅんどうけい、group homomorphism、homomorphism of group)とは、2つの群 $G,H$ の間の写像 $f\colon G \to H$ で、群の演算、すなわち積を「保つ」ようなものである。より正確には、以下のように定義する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 群準同型の定義 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G,H$ を群とする。写像 $f\colon G \to H$ が''(群)準同型''であるとは、任意の $g,g'\in G$ に対し $$f(g\cdot g') = f(g)\cdot f(g')$$ となることをいう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補足 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定義の条件式において、左辺の $\cdot$ は $G$ における積であり、右辺の $\cdot$ は $H$ における積である。( $G$ での)積を $f$ でまるごと $H$ に送ったものが再び( $H$ での)積に分解されている様子を、「積を保つ」と表しているわけである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題8 (群準同型が保つもの) ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G,H$を群、$f \colon G \to H$ を群準同型写像とする。~&lt;br /&gt;
(1) $f$ は単位元を保つ、つまり $f(1)=1$ が成り立つ。~&lt;br /&gt;
(2) $f$ は逆元を保つ、つまり任意の $g\in G$ に対し $f(g^{-1})=f(g)^{-1}$が成り立つ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群同型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G,H$ を群とする。写像 $f \colon G \to H$ が''(群)同型'' (ぐんどうけい、group isomorphism、isomorphism of group)であるとは、$f$ が全単射であり、$f$ とその逆写像 $f^{-1}$ が共に群準同型であることをいう。群同型 $f$ が存在するとき、$G$ と $H$ は''同型''(どうけい、isomorphic)であるという。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補足 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*2つの群 $G,H$ の間に同型写像 $f \colon G \to H$ があるとき、積の計算や元の一致不一致、部分群の個数などの「群に関係する事柄」が $G$ と $H$ で完全に対応する。そこで、逆に群同型が存在するような群 $G,H$ について完全に対応する性質など(のうちで群を考えることにより初めて現れるもの)を''群論的性質''などと呼ぶことがある。~&lt;br /&gt;
*さらに、群論を考える上ではこのような $G,H$ は全く同一の振る舞いをするので、しばしばこの2つを同一視したような言葉使いをすることがある。しかし、群同型がある2つの群をいつでも同一視すると、文脈によってはよくないことがある。例えば、対称群 $S_4$ の部分群 $\langle (1 2) \rangle$ と $\langle (3 4) \rangle$ は(どちらも位数2の巡回群だから)同型であるが、共通部分をとれば $1$ となる(「 $S_4$ の部分群であって位数2の巡回群であるもの2つの共通部分」という情報だけからその共通部分が確定しないことを強調しておく)。この点でこの2つの群は「 $S_4$ の部分群としては」区別されるべきものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群同士の演算 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
与えられた群(たち)から、新たな群を作る一般的な方法がある。ここでは、そのうち基本的なものを紹介する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 直積群 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
与えられた群 $G, H$ に対し、台集合を直積集合 $G \times H$ とする直積群が作られる。この直積群では、$G$ と $H$ (それぞれ $G \times H$ の部分群とみなす)の元は可換となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 直積群の定義 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G, H$ を群とする。直積集合 $G \times H$ の上の二項演算 $\cdot$ を、以下で定める。$$(g,h) \cdot (g',h') := (gg',hh')$$~&lt;br /&gt;
このとき、$\langle G \times H, \cdot \rangle$ は単位元が $(1,1)$ 、$(g,h)$ の逆元が $(g^{-1},h^{-1})$ であるような群となる。この群を、$G$ と $H$ の''直積群''といい、やはり $G \times H$ と書く。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 自己同型群 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G$ に対し、$G$ から自分自身への同型 $f \colon G \to G$ を $G$ の''自己同型''(じこどうけい、automorphism)という。$G$ の自己同型全体の集合を $\text{Aut} G$と書くと、これは写像の合成 $\circ$ に関して群を成す(単位元が恒等写像 $\text{id}_G$、$f \in \text{Aut} G$ の逆元が $f^{-1}$ ( $f$ の逆写像)であるような群)。この群 $\text{Aut} G$ を、$G$ の''自己同型群''という。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の圏 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の作用 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の作用の定義 ===&lt;br /&gt;
群 $G$ と集合 $X$ に対して、写像 $G \times X \to X$ （ $(g, x)\in G \times X$ の像を $g\cdot x$ と書くことにする）が以下の2条件を満たすとき、この写像を群 $G$ の $X$ への'''左作用'''であるという。&lt;br /&gt;
* 任意の $g, h \in G$ 、$x \in X$ に対し $g\cdot (h\cdot x) = (gh)\cdot x$&lt;br /&gt;
* 任意の $x\in X$ に対し $1\cdot x = x$&lt;br /&gt;
群の左作用 $G \times X \to X$ は以下の群準同型を定める。&lt;br /&gt;
\[G \to \text{Sym}(X)\]&lt;br /&gt;
\[g\mapsto (x\mapsto g\cdot x)\]&lt;br /&gt;
（ただし $\text{Sym}(X) = \text{Sym}_{\text{left}}(X)$ は $X$ から $X$ 自身への全単射全体の集合で、$\sigma, \tau\in \text{Sym}(X)$ の積を $(\sigma\tau)(x) \ \colon = \sigma(\tau(x)) (x\in X)$ で定めてできる群である。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
逆に、群準同型 $\rho \ \colon G \to \text{Sym}(X)$が与えられたとき、写像 $G \times X \to X; (g, x)\mapsto \rho(g)(x)$ は上の2条件を満たす。したがって、2条件を満たす写像 $G \times X \to X$ と群準同型 $\rho \ \colon G \to \text{Sym}(X)$ には(自然な)1対1対応があるので、群準同型の方を作用と言うこともある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
また、写像 $X \times G \to X$ （ $(x, g)\in X \times G$ の像を $x\cdot g$ と書くことにする）が以下の2条件を満たすとき、この写像を群の $G$ の $X$ への'''右作用'''であるという。&lt;br /&gt;
* 任意の $g, h\in G$ 、$x\in X$ に対し $(x\cdot g)\cdot h = x\cdot (gh)$&lt;br /&gt;
* 任意の $x\in X$ に対し $x\cdot 1 = x$&lt;br /&gt;
左作用の場合と同様に、この写像は&lt;br /&gt;
\[G \to \text{Sym}(X)^{\text{op}}\]&lt;br /&gt;
\[g\mapsto (x\mapsto x\cdot g)\]&lt;br /&gt;
（ただし $\text{Sym}(X)^{\text{op}} = \text{Sym}_{\text{right}}(X)$ は集合としては $\text{Sym}(X)$ と同じものとし、$\sigma, \tau\in \text{Sym}(X)^{\text{op}}$ の積を $(\sigma\tau)(x) \ \colon = \tau(\sigma(x)) (x\in X)$ で定めてできる群である。）&lt;br /&gt;
と1対1対応する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
以下左作用のみを用いることにし、左作用を単に作用と言うことにする。&lt;br /&gt;
作用　$G \times X \to X$ を $G \curvearrowright X$ と書く。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 例 ===&lt;br /&gt;
* 群 $G$ とその部分群 $H$ に対し、$G$ の元を $G/H$ の元に左からかける写像&lt;br /&gt;
\[G \times G/H \to G/H\]&lt;br /&gt;
\[(g, g'H)\mapsto gg'H\]&lt;br /&gt;
は作用である。この作用は'''置換作用'''と呼ばれる。&lt;br /&gt;
* 群 $G$ とその正規部分群 $N$ に対し、$N$ の元を $G$ の元による共役に移す写像&lt;br /&gt;
\[G \times N \to N\]&lt;br /&gt;
\[(g, n)\mapsto gng^{-1}\]&lt;br /&gt;
は作用である。この作用は'''共役作用'''と呼ばれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題(Cayley) ===&lt;br /&gt;
$G$ を位数 $n$ の有限群とする。このとき、$G$ から $n$ 次対称群 $S_n$ への単射群準同型 $G\to S_n$ が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 証明 ===&lt;br /&gt;
このとき、$G$ の $G = \{g_1, \ldots, g_n\}$ 自身への作用を左からの積 $g\cdot h \ \colon = gh$ で定めると、これに対応する群準同型 $G \to \text{Sym}(G) \ ; g\mapsto (h \mapsto gh)$ は単射である。（∵ $g$ の像が $\text{id}_G$ なら $1$ の像が $1$ 、すなわち $g1 = 1$ 。よって $g = 1$ 。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G$ の元に番号を付けて $G = \{g_1, \ldots, g_n\}$ とすれば、これは単射群準同型 $G \to S_n \ ; g\mapsto (i \mapsto (j\text{であって}gg_i = g_j\text{を満たすもの}))$ を定める。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 定義 ===&lt;br /&gt;
作用 $G \curvearrowright X$ を考える。&lt;br /&gt;
* $X$ の元 $x$ の'''軌道'''を&lt;br /&gt;
\[\mathcal{O}(x) = \text{Orb}_G(x) = \text{Orb}(x) = G\cdot x \ \colon = \{g\cdot x \mid g\in G\} = \{y\in X\mid \exists g\in G \quad y = g\cdot x\}\]&lt;br /&gt;
で定める。&lt;br /&gt;
* 作用が'''可移(推移的)'''であるとは、$X$ が少なくとも $1$ 個の元をもち、かつ任意の $x,y\in X$ に対しある $g\in G$ が存在して $y = g\cdot x$ となることをいう。軌道の言葉を使って簡潔に書けば、$X \neq \emptyset$ かつ $\forall x\in X \quad X = \text{Orb}(x)$ となる。$X \neq \emptyset$ かつ $\exists x\in X \quad X = \text{Orb}(x)$ とも同値である。&lt;br /&gt;
* $X$ 上の関係 $\sim$ を $x\sim y \ \colon \Leftrightarrow \text{Orb}(x) = \text{Orb}(y)$ で定めると、これは同値関係となる。そこで、この同値関係による $X$ の分割&lt;br /&gt;
\[X = \bigsqcup_{O\in X/\sim} O\]&lt;br /&gt;
をこの作用による $X$ の'''軌道分解'''という。&lt;br /&gt;
* $X$ の元 $x$ の'''安定化群'''を&lt;br /&gt;
\[\text{Stab}_G(x) = \text{Stab}(x) = G_x \ \colon = \{g\in G \mid g\cdot x = x\}\]&lt;br /&gt;
で定める。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 定理(Orbit-Stabilizer theorem) ===&lt;br /&gt;
作用 $G \curvearrowright X$ と $x\in X$ に対し、全単射&lt;br /&gt;
\[G/\text{Stab}(x)\to \text{Orb}(x)\]&lt;br /&gt;
\[g \ \text{Stab}(x)\mapsto g\cdot x\]&lt;br /&gt;
がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 証明 ===&lt;br /&gt;
まず、上の写像がwell-definedであることを示す。$g, g'\in G$ に対し $g \ \text{Stab}(x) = g' \ \text{Stab}(x)\Leftrightarrow g'^{-1}g\in\text{Stab}(x) \Leftrightarrow g'^{-1}g\cdot x = x \Leftrightarrow g\cdot x = g'\cdot x$ だから、well-definedである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そして、この写像が全単射であることを示す。上の同値を逆にたどることで単射であることがわかる。また、任意の $y\in \text{Orb}(x)$ に対し、軌道の定義により $g\in G$ で $y = g\cdot x$ なるものをとれば $g \ \text{Stab}(x)\mapsto g\cdot x = y$ となるから、全射であることがわかる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 特殊な群のクラス ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連する概念 ==&lt;br /&gt;
=== より強い概念 ===&lt;br /&gt;
=== より弱い概念 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
W.W. McCune. [[Single axioms for groups and Abelian groups with various operations.:https://doi.org/10.1007/BF00881862]] Journal of Automated Reasoning 10.1 1993: 1-13. &lt;br /&gt;
== 関連ページ ==&lt;br /&gt;
*[[群論]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4&amp;diff=5154</id>
		<title>群</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4&amp;diff=5154"/>
		<updated>2021-04-25T11:56:45Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;== 群 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 定義 ==&lt;br /&gt;
=== 定義1 ===&lt;br /&gt;
''群''(ぐん、group)とは、[[集合]] $G$ と $G$ の上で閉じた[[二項演算]] $\times$、$G$ の要素 $1$ の三つ組 $\langle G, \times, 1\rangle$ で、次の公理を満たすものをいう。&lt;br /&gt;
* (G1)（[[結合律]]）~&lt;br /&gt;
$ \forall a,b,c \in G, (a \times b) \times c = a \times (b \times c) $&lt;br /&gt;
* (G2)（[[単位元]]の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, a \times 1 = 1 \times a = a $&lt;br /&gt;
* (G3)（[[逆元]]の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, \exists b \in G, a \times b = b \times a = 1 $&lt;br /&gt;
==== 補足 ====&lt;br /&gt;
上の定義に関連して、一般に集合 $G$ とその上の二項演算 $\times$ が与えられているとき、(G2)の条件を満たす元 $1 \in G$ のことを[[単位元]]と呼び、(G3)の条件を満たす元 $b \in G$ のことを $a$ の[[逆元]]と呼ぶ。~&lt;br /&gt;
正整数 $n$ に対し、$G$ の元 $g$の $n$ 乗を $$g^n = g \times g \times \cdots \times g$$ ( $g$ を $n$ 回掛ける)と定める(結合律によりこれは元を掛ける順番によらない)。また、$$g^0 = 1$$ とし、負の整数 $-n$ ( $n$ は正整数) に対しては、$g$ の逆元を$g^{-1}$ と書いて $$g^{-n} = (g^{-1})^n$$ と定める。~&lt;br /&gt;
このとき、実数のべき乗に関する指数法則と同様に、整数 $m, n$ に対し $g^{m + n} = g^m \times g^n, g^{mn} = (g^m)^n $が成り立つ。~&lt;br /&gt;
通常、二項演算 $\times$ と単位元 $1$ の内容が明らかなとき、群 $\langle G, \times, 1\rangle$ のことを単に群 $G$ と呼ぶことがある。特に構造としての群のその台集合を誤解を招かない範囲で同一の記号で表す。~&lt;br /&gt;
一般に群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の単位元は $1$ に限られる（[[証明&amp;gt;単位元#r7aadbf5]]）ので、群を二つ組 $\langle G, \times \rangle$ として定義しても混乱が生じる恐れはない。この場合の定義は以下の通り。&lt;br /&gt;
:''群''とは、集合 $G$ と $G$ の上で閉じた二項演算 $\times$ のニつ組 $\langle G, \times \rangle$ で、次の公理を満たすものをいう。 ~&lt;br /&gt;
* (G1)（結合律）~&lt;br /&gt;
$ \forall a,b,c \in G, (a \times b) \times c = a \times (b \times c) $~&lt;br /&gt;
* (G2)'（単位元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \exists 1 \in G, \forall a \in G, a \times 1 = 1 \times a = a $~&lt;br /&gt;
以下 $1$ を(G2)'から存在が分かる単位元とする&lt;br /&gt;
((公理(G2)'において、$1$ という記号は $G$ の元を表す変数なので、(G3)における $1$ は（記号上は同じでも）論理的に同じ元を表すとは限らない。そこで「 $1$ を(G2)'から存在が分かる単位元とする」という文言が必要になる。))&lt;br /&gt;
* (G3)（逆元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, \exists b \in G, a \times b = b \times a = 1 $~&lt;br /&gt;
&amp;lt;また、群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の各元に対してその逆元は一意に定まるので、逆元演算子 ${}^{-1}$ を用いた四つ組 $\langle G, \times, {}^{-1}, 1\rangle$ で定義することもある。具体的には以下の通り。((この場合、等式の全称閉包のみで公理化可能なので、[[普遍代数学]]ではこの定義が用いられる。))&lt;br /&gt;
:''群''とは、集合 $G$ と $G$ の上で閉じた二項演算 $\times$、単項演算 ${}^{-1}$、$G$ の要素 $1$ の四つ組 $\langle G, \times, {}^{-1}, 1\rangle$ で、次の公理を満たすものをいう。 ~&lt;br /&gt;
* (G1)（結合律）~&lt;br /&gt;
$ \forall a,b,c \in G, (a \times b) \times c = a \times (b \times c) $~&lt;br /&gt;
* (G2)（単位元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, a \times 1 = 1 \times a = a $~&lt;br /&gt;
* (G3)'（逆元の存在）~&lt;br /&gt;
$ \forall a \in G, a \times a^{-1} = a^{-1} \times a = 1 $~&lt;br /&gt;
&amp;lt;またMcCune 1993では群 $ \langle G, \times , {}^{-1}\rangle $ を一つの等式で公理化できることを示している、以下に一例を表す。&lt;br /&gt;
* (G) $ (w\times ( (x^{-1}\times w)^{-1}\times z) )\times ((y\times z)^{-1}\times y)=x $&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 定義2 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
圏 $\mathscr{C}$ が群であるとは、$\mathop{\mathrm{Ob}}(\mathscr{C})$ が一元集合であり、任意の射 $f\in\mathop{\mathrm{Mor}}(\mathscr{C})$ が可逆であることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 具体例 ==&lt;br /&gt;
* [[自明群]] $\{1\}$ 。簡略化のために $1$ と書くこともある。&lt;br /&gt;
* [[整数]] $\mathbb{Z}$、[[有理数]] $\mathbb{Q}$、[[実数]] $\mathbb{R}$、[[複素数]] $\mathbb{C}$、[[四元数]] $\mathbb{H}$ は、それぞれ $0$ を単位元として加法について群である。&lt;br /&gt;
* [[有理数]] $\mathbb{Q}$、[[実数]] $\mathbb{R}$、[[複素数]] $\mathbb{C}$、[[四元数]] $\mathbb{H}$ からそれぞれ $0$ を除いた集合は、それぞれ $1$ を単位元として乗法について群である。&lt;br /&gt;
* 有限集合 $\{1, 2, \ldots, n\}$ の[[置換]]の全体 $S_n$ は、恒等置換を単位元とし、置換の合成について群である。（[[対称群]]）&lt;br /&gt;
* 有限集合 $\{1, 2, \ldots, n\}$ の[[偶置換]]の全体 $A_n$ は、恒等置換を単位元とし、置換の合成について群である。（[[交代群]]）&lt;br /&gt;
* n次実[[正則行列]]の全体 $\mathop{\mathrm{GL}_n}(\mathbb{R})$ は、[[単位行列]]を単位元とし、行列の乗法について群である。（[[一般線形群]]）&lt;br /&gt;
* [[有限群の分類(位数1~100)]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の定義そのものに関する基本的性質 ==&lt;br /&gt;
=== 命題1(単位元の唯一性) ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の単位元は $1$ に限られる。~&lt;br /&gt;
すなわち、$e \in G$ が&lt;br /&gt;
: $ \forall a \in G, a \times e = e \times a = a $&lt;br /&gt;
&amp;lt;を満たすならば、$e=1$ 。&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
$e$について仮定した条件式において $a = 1$ として、$1 \times e = e \times 1 = 1$ 。~&lt;br /&gt;
一方、群の公理(G2)で $a = e$ として、$e \times 1 = 1\times e = e$ 。~&lt;br /&gt;
よって、$e = 1$ 。(証明終わり)~&lt;br /&gt;
より一般的な状況での証明については、「[[単位元&amp;gt;単位元#r7aadbf5]]」を参照。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題2(逆元の唯一性) ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の各元 $a$ に対して、その逆元は一意に定まる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
元 $b, b' \in G$ が、どちらも群の公理(G3)の条件式を満たすとする：~&lt;br /&gt;
$a \times b = b \times a = 1, a \times b' = b' \times a = 1$ 。~&lt;br /&gt;
このとき、$$b = b \times 1 = b \times (a \times b') = (b \times a) \times b' = 1 \times b' = b'$$ となるので、結局 $b$ と $b'$ は等しい。~&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題3(吸収元) ===&lt;br /&gt;
[[吸収元]]を持つ群は、[[自明群]]に限られる。&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
$\langle G, \times, 1\rangle$ を群とし、$0 \in G$ を吸収元とする。このとき、$0$ の逆元 $0^{-1} \in G$ が存在して、&lt;br /&gt;
: $0 \times 0^{-1} = 1$&lt;br /&gt;
&amp;lt;一方、$0$ は吸収元だから、&lt;br /&gt;
: $0 \times 0^{-1} = 0$&lt;br /&gt;
&amp;lt;よって、$0=1$ なので、$G=\{1\}$（[[参照&amp;gt;吸収元#xe6d5111]]）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題4（逆演算可能性） ===&lt;br /&gt;
$\langle M, \times \rangle$ を結合的マグマとする。このとき、以下は同値。&lt;br /&gt;
# $1 \in M$ が存在して $\langle M, \times, 1 \rangle$ は群。&lt;br /&gt;
# 任意の $a,b \in M$ に対して&lt;br /&gt;
:$a \times x = b$~&lt;br /&gt;
$y \times a = b$&lt;br /&gt;
&amp;lt;を満たす $x,y \in M$ が一意に定まる。（逆演算可能）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
//**命題5（消去律）&lt;br /&gt;
//$\langle M, \times \rangle$ を結合的マグマとする。このとき、以下は同値。&lt;br /&gt;
//+ $1 \in M$ が存在して $\langle M, \times, 1 \rangle$ は群。&lt;br /&gt;
//+ 任意の $a,b,x \in M$ に対して&lt;br /&gt;
//&amp;gt;$a \times x = b \times x \Rightarrow a=b$~&lt;br /&gt;
//$x \times a = x \times b \Rightarrow a=b$&lt;br /&gt;
//&amp;lt;が成り立つ。（消去律）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の位数、群の元の位数 ==&lt;br /&gt;
=== 群の位数 ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の台集合 $G$ の元の個数を、その群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の''位数''（いすう、order）といい、$|G|$ または $\#G$ で表す。$G$ が無限集合であるときは「元の個数」という概念が言葉通りには適用できないので、$G$ の[[濃度&amp;gt;集合の濃度]]をその群の位数と定める。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の元の位数 ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ と $G$ の元 $g$ が与えられているとする。$g$ のべき乗 $g^n$ について、以下の2つのうちどちらか1つが成り立つ。~&lt;br /&gt;
# ある正整数 $n$ が存在して、$g^n = 1$ となる。&lt;br /&gt;
# 任意の正整数 $n$ に対して、$g^n \neq 1$ である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1番目の条件が成り立つとき、$g^n = 1$ となる最小の正整数 $n$ が存在する。その最小の正整数を、$g$ の''位数''という。このとき $g$ は''有限位数''であるともいう。~&lt;br /&gt;
2番目の条件が成り立つときは、$g$ は''無限位数''であるという。このとき $g$ の''位数''を便宜的に $\infty$と書くことがある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題5（元の位数の基本的な性質） ===&lt;br /&gt;
群 $G$ とその元 $g$ が与えられていて、$g$ は有限位数であるとし、その位数を $l$ とする。このとき、整数 $m, n$ に対し以下は同値である。&lt;br /&gt;
#$g^m = g^n$。&lt;br /&gt;
#$m - n$ は $l$ で割り切れる。~&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
特に、$g^n = 1$ であることと $n$ が $l$ で割り切れることは同値であり、また $1 = g^0, g^1, \ldots , g^{l - 1}$ はどの2つも相異なり、 さらに $n$ を $l$ で割った余りを $r$ としたとき $g^n = g^r$ となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の位数、群の元の位数の例 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $\mathbb{Z}/n\mathbb{Z}$ ( $n$ は正整数)の位数は $n$ である。~&lt;br /&gt;
群 $\mathbb{Z}/4\mathbb{Z}$ について、元 $\overline{0},\overline{1},\overline{2},\overline{3}$ の位数はそれぞれ $1,4,2,4$ である。~&lt;br /&gt;
群 $\mathbb{Z}$ について、元 $0$ の位数は $1$ であり、その他の元は全て無限位数である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 部分群 ==&lt;br /&gt;
=== 部分群 ===&lt;br /&gt;
与えられた群 $G$ の''部分群''（ぶぶんぐん、subgroup）とは、$G$ の部分集合 $H$ で、もとの群 $G$ と同じ演算によって群の構造を持つもののことである。より正確には、以下のように定義する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 部分群の定義 ====&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ と、$G$ の部分集合 $H$ が与えられているとする。さらに、$H$ は $G$ の単位元 $1$ を含み、$G$ の積演算 $\times$ は $H$ 上で閉じているとする。このとき、群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の台集合と演算を $H$ 上に制限すると、組 $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ ができる。これが再び群の公理を満たすとき、組 $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ は群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の''部分群''であるという。もちろん、このとき $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ はまた群である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 定義の補足 ====&lt;br /&gt;
* 積演算の内容が明らかなときは単に、$H$ は群 $G$ の部分群である、という。&lt;br /&gt;
* $H$ が群 $G$ の部分群であることを、$H \le G$ と書くことがある。この記号は数に対する不等式（例えば $1 \le 2$ ）と重複しているが、数と群に同じ記号を用いることは（ $1$ を除いて）ないので、文脈によって判断できる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題6（部分群となるための条件） ===&lt;br /&gt;
$G$ を群、$H$ を $G$ の部分集合とするとき、$H$ に関する以下の条件は全て同値である。&lt;br /&gt;
# $H$ は上の定義の条件を満たし、$G$ の部分群を成す。&lt;br /&gt;
# 以下の3条件が成立する。&lt;br /&gt;
## $H$ は $G$ の単位元 $1$ を含む。&lt;br /&gt;
## $H$ は積について閉じている、つまり任意の $H$ の元 $x$、$y$ に対し $xy\in H$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
## $H$ は逆元について閉じている、つまり任意の $H$ の元 $x$ に対し $x^{-1}\in H$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
# 上の3条件のうち、1番目を以下の条件に置き換えたものが成立する。&lt;br /&gt;
## $H$ は空集合ではない。&lt;br /&gt;
# $H$ は空集合ではなく、また任意の $H$ の元 $x$、$y$ に対し $x^{-1}y\in H$ が成り立つ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 証明 ====&lt;br /&gt;
(1 $\Rightarrow $ 2) (i)、(ii)は、それぞれ「 $H$ は $G$ の単位元 $1$ を含み」、「 $G$ の積演算 $\times$ は $H$ 上で閉じている」という仮定から明らか。~&lt;br /&gt;
(iii) $H$ の任意の元 $x$ をとる。今 $\langle H, \times|_{H\times H}, 1\rangle$ が群であることから、ある $H$の元 $y$ が存在して $xy = yx = 1$ が成り立つ。等式 $xy = 1$ の両辺に左から $x^{-1} (\in G)$ を掛ければ等式 $1y = x^{-1}$ を得て、結局 $y = x^{-1}$ となる。つまり、$x$ の $H$ における逆元は $G$ における逆元 $x^{-1}$ であることがわかり、同時に $x^{-1} \in H$ となることがわかる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 部分群による剰余類 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G$ とその部分群 $H$ に対し、「 $H$ の元を右から掛けて移り合う元を同一視する」という同値関係が考えられる。この同値関係による商は左剰余類と呼ばれる。この商集合には自然に $G$ が作用し(群の作用については後述)、そのため群の作用の典型的な例ができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 剰余類の定義 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G$ とその部分群 $H$ に対し、集合 $G$ の上の同値関係 $\sim$ を $$g \sim g' \Leftrightarrow \exists h \in H \ g' = gh$$ で定める。この同値関係による商集合を $G/H$ と書き、「この $G/H$ の元(つまり1つ1つの同値類)」を''(左)剰余類''という。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 正規部分群 ===&lt;br /&gt;
与えられた群 $G$ の''正規部分群''（せいきぶぶんぐん、normal subgroup）とは、部分群であってさらに $G$ の構造によるある演算で不変なもののことである。具体的な定義は以下で述べる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 共役 ====&lt;br /&gt;
$G$ を群、$g$ を $G$ の元とする。~&lt;br /&gt;
$G$ の元 $h$ に対して、$h$ の $g$ による''共役''（きょうやく、conjugation）を、$ghg^{-1}$ で定める。~&lt;br /&gt;
同様に、$G$ の部分集合 $S$ に対して、$S$ の $g$ による''共役集合''を、$gSg^{-1} := \{ gsg^{-1} \mid s\in S\}$ で定める。~&lt;br /&gt;
$G$ の2つの元 $h$、$k$ が、ある $g$ によって $k = ghg^{-1}$ という関係にあるとき、$h$ と $k$ は''共役''である（conjugate）という。この関係を成り立たせる $g$ を指定して、$g$ により共役であるともいう。同様に、$G$ の部分集合 $S$ と $T$ がある $g$ について $T = gSg^{-1}$ となるとき、$S$ と $T$ は（ $g$ により）''共役''であるという。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 正規部分群の定義 ====&lt;br /&gt;
群 $G$ と、その部分群 $H$ が与えられているとする。 $H$ が $G$ の''正規部分群''であるとは、 $G$ の任意の元 $g$ に対して $$gHg^{-1}\subset H$$ となることをいう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題7（正規部分群となるための条件） ===&lt;br /&gt;
$G$ を群、$H$ を $G$ の部分群とするとき、$H$ に関する以下の条件は全て同値である。&lt;br /&gt;
# 任意の $g\in G$ に対し $gHg^{-1}\subset H$ となる。&lt;br /&gt;
# 任意の $g\in G$ に対し $gHg^{-1} = H$ となる。&lt;br /&gt;
# 任意の $g\in G$ に対し $gH = Hg$ となる。&lt;br /&gt;
# $G$ の任意の2つの左剰余類 $xH$、$yH$ に対し、$xH$、$yH$ のそれぞれの代表元 $x'$、$y'$ について、積 $x'y'$ の左剰余類 $x'y'H$ は $x'$、$y'$ の取り方によらない。&lt;br /&gt;
# $G$ の任意の2つの右剰余類 $Hx$、$Hy$ に対し、 $Hx$、$Hy$ のそれぞれの代表元 $x'$、$y'$ について、積 $x'y'$ の右剰余類 $Hx'y'$ は $x'$、$y'$ の取り方によらない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群準同型 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群準同型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
''(群)準同型''(ぐんじゅんどうけい、group homomorphism、homomorphism of group)とは、2つの群 $G,H$ の間の写像 $f\colon G \to H$ で、群の演算、すなわち積を「保つ」ようなものである。より正確には、以下のように定義する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 群準同型の定義 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G,H$ を群とする。写像 $f\colon G \to H$ が''(群)準同型''であるとは、任意の $g,g'\in G$ に対し $$f(g\cdot g') = f(g)\cdot f(g')$$ となることをいう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補足 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
定義の条件式において、左辺の $\cdot$ は $G$ における積であり、右辺の $\cdot$ は $H$ における積である。( $G$ での)積を $f$ でまるごと $H$ に送ったものが再び( $H$ での)積に分解されている様子を、「積を保つ」と表しているわけである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題8 (群準同型が保つもの) ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G,H$を群、$f \colon G \to H$ を群準同型写像とする。~&lt;br /&gt;
(1) $f$ は単位元を保つ、つまり $f(1)=1$ が成り立つ。~&lt;br /&gt;
(2) $f$ は逆元を保つ、つまり任意の $g\in G$ に対し $f(g^{-1})=f(g)^{-1}$が成り立つ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群同型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G,H$ を群とする。写像 $f \colon G \to H$ が''(群)同型'' (ぐんどうけい、group isomorphism、isomorphism of group)であるとは、$f$ が全単射であり、$f$ とその逆写像 $f^{-1}$ が共に群準同型であることをいう。群同型 $f$ が存在するとき、$G$ と $H$ は''同型''(どうけい、isomorphic)であるという。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補足 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*2つの群 $G,H$ の間に同型写像 $f \colon G \to H$ があるとき、積の計算や元の一致不一致、部分群の個数などの「群に関係する事柄」が $G$ と $H$ で完全に対応する。そこで、逆に群同型が存在するような群 $G,H$ について完全に対応する性質など(のうちで群を考えることにより初めて現れるもの)を''群論的性質''などと呼ぶことがある。~&lt;br /&gt;
*さらに、群論を考える上ではこのような $G,H$ は全く同一の振る舞いをするので、しばしばこの2つを同一視したような言葉使いをすることがある。しかし、群同型がある2つの群をいつでも同一視すると、文脈によってはよくないことがある。例えば、対称群 $S_4$ の部分群 $\langle (1 2) \rangle$ と $\langle (3 4) \rangle$ は(どちらも位数2の巡回群だから)同型であるが、共通部分をとれば $1$ となる(「 $S_4$ の部分群であって位数2の巡回群であるもの2つの共通部分」という情報だけからその共通部分が確定しないことを強調しておく)。この点でこの2つの群は「 $S_4$ の部分群としては」区別されるべきものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群同士の演算 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
与えられた群(たち)から、新たな群を作る一般的な方法がある。ここでは、そのうち基本的なものを紹介する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 直積群 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
与えられた群 $G, H$ に対し、台集合を直積集合 $G \times H$ とする直積群が作られる。この直積群では、$G$ と $H$ (それぞれ $G \times H$ の部分群とみなす)の元は可換となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 直積群の定義 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G, H$ を群とする。直積集合 $G \times H$ の上の二項演算 $\cdot$ を、以下で定める。$$(g,h) \cdot (g',h') := (gg',hh')$$~&lt;br /&gt;
このとき、$\langle G \times H, \cdot \rangle$ は単位元が $(1,1)$ 、$(g,h)$ の逆元が $(g^{-1},h^{-1})$ であるような群となる。この群を、$G$ と $H$ の''直積群''といい、やはり $G \times H$ と書く。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 自己同型群 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G$ に対し、$G$ から自分自身への同型 $f \colon G \to G$ を $G$ の''自己同型''(じこどうけい、automorphism)という。$G$ の自己同型全体の集合を $\text{Aut} G$と書くと、これは写像の合成 $\circ$ に関して群を成す(単位元が恒等写像 $\text{id}_G$、$f \in \text{Aut} G$ の逆元が $f^{-1}$ ( $f$ の逆写像)であるような群)。この群 $\text{Aut} G$ を、$G$ の''自己同型群''という。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の圏 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の作用 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の作用の定義 ===&lt;br /&gt;
群 $G$ と集合 $X$ に対して、写像 $G \times X \to X$ （ $(g, x)\in G \times X$ の像を $g\cdot x$ と書くことにする）が以下の2条件を満たすとき、この写像を群 $G$ の $X$ への'''左作用'''であるという。&lt;br /&gt;
* 任意の $g, h \in G$ 、$x \in X$ に対し $g\cdot (h\cdot x) = (gh)\cdot x$&lt;br /&gt;
* 任意の $x\in X$ に対し $1\cdot x = x$&lt;br /&gt;
群の左作用 $G \times X \to X$ は以下の群準同型を定める。&lt;br /&gt;
\[G \to \text{Sym}(X); g\mapsto (x\mapsto g\cdot x)\]&lt;br /&gt;
（ただし $\text{Sym}(X) = \text{Sym}_{\text{left}}(X)$ は $X$ から $X$ 自身への全単射全体の集合で、$\sigma, \tau\in \text{Sym}(X)$ の積を $(\sigma\tau)(x) \ \colon = \sigma(\tau(x)) (x\in X)$ で定めてできる群である。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
逆に、群準同型 $\rho \ \colon G \to \text{Sym}(X)$が与えられたとき、写像 $G \times X \to X; (g, x)\mapsto \rho(g)(x)$ は上の2条件を満たす。したがって、2条件を満たす写像 $G \times X \to X$ と群準同型 $\rho \ \colon G \to \text{Sym}(X)$ には(自然な)1対1対応があるので、群準同型の方を作用と言うこともある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
また、写像 $X \times G \to X$ （ $(x, g)\in X \times G$ の像を $x\cdot g$ と書くことにする）が以下の2条件を満たすとき、この写像を群の $G$ の $X$ への'''右作用'''であるという。&lt;br /&gt;
* 任意の $g, h\in G$ 、$x\in X$ に対し $(x\cdot g)\cdot h = x\cdot (gh)$&lt;br /&gt;
* 任意の $x\in X$ に対し $x\cdot 1 = x$&lt;br /&gt;
左作用の場合と同様に、この写像は&lt;br /&gt;
\[G \to \text{Sym}(X)^{\text{op}}; g\mapsto (x\mapsto x\cdot g)\]&lt;br /&gt;
（ただし $\text{Sym}(X)^{\text{op}} = \text{Sym}_{\text{right}}(X)$ は集合としては $\text{Sym}(X)$ と同じものとし、$\sigma, \tau\in \text{Sym}(X)^{\text{op}}$ の積を $(\sigma\tau)(x) \ \colon = \tau(\sigma(x)) (x\in X)$ で定めてできる群である。）&lt;br /&gt;
と1対1対応する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
以下左作用のみを用いることにし、左作用を単に作用と言うことにする。&lt;br /&gt;
作用　$G \times X \to X$ を $G \curvearrowright X$ と書く。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 例 ===&lt;br /&gt;
* 群 $G$ とその部分群 $H$ に対し、$G$ の元を $G/H$ の元に左からかける写像 $G \times G/H \to G/H \ ; (g, g'H)\mapsto gg'H$ は作用である。この作用は'''置換作用'''と呼ばれる。&lt;br /&gt;
* 群 $G$ とその正規部分群 $N$ に対し、$N$ の元を $G$ の元による共役に移す写像 $G \times N \to N \ ; (g, n)\mapsto gng^{-1}$ は作用である。この作用は'''共役作用'''と呼ばれる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 命題(Cayley) ===&lt;br /&gt;
$G$ を位数 $n$ の有限群とする。このとき、$G$ から $n$ 次対称群 $S_n$ への単射群準同型 $G\to S_n$ が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 証明 ===&lt;br /&gt;
このとき、$G$ の $G = \{g_1, \ldots, g_n\}$ 自身への作用を左からの積 $g\cdot h \ \colon = gh$ で定めると、これに対応する群準同型 $G \to \text{Sym}(G) \ ; g\mapsto (h \mapsto gh)$ は単射である。（∵ $g$ の像が $\text{id}_G$ なら $1$ の像が $1$ 、すなわち $g1 = 1$ 。よって $g = 1$ 。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$G$ の元に番号を付けて $G = \{g_1, \ldots, g_n\}$ とすれば、これは単射群準同型 $G \to S_n \ ; g\mapsto (i \mapsto (j\text{であって}gg_i = g_j\text{を満たすもの}))$ を定める。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 定義 ===&lt;br /&gt;
作用 $G \curvearrowright X$ を考える。&lt;br /&gt;
* $X$ の元 $x$ の'''軌道'''を&lt;br /&gt;
\[\mathcal{O}(x) = \text{Orb}_G(x) = \text{Orb}(x) = G\cdot x \ \colon = \{g\cdot x \mid g\in G\} = \{y\in X\mid \exists g\in G \quad y = g\cdot x\}\]&lt;br /&gt;
で定める。&lt;br /&gt;
* 作用が'''可移(推移的)'''であるとは、$X$ が少なくとも $1$ 個の元をもち、かつ任意の $x,y\in X$ に対しある $g\in G$ が存在して $y = g\cdot x$ となることをいう。軌道の言葉を使って簡潔に書けば、$X \neq \emptyset$ かつ $\forall x\in X \quad X = \text{Orb}(x)$ となる。$X \neq \emptyset$ かつ $\exists x\in X \quad X = \text{Orb}(x)$ とも同値である。&lt;br /&gt;
* $X$ 上の関係 $\sim$ を $x\sim y \ \colon \Leftrightarrow \text{Orb}(x) = \text{Orb}(y)$ で定めると、これは同値関係となる。そこで、この同値関係による $X$ の分割&lt;br /&gt;
\[X = \bigsqcup_{O\in X/\sim} O\]&lt;br /&gt;
をこの作用による $X$ の'''軌道分解'''という。&lt;br /&gt;
* $X$ の元 $x$ の'''安定化群'''を&lt;br /&gt;
\[\text{Stab}_G(x) = \text{Stab}(x) = G_x \ \colon = \{g\in G \mid g\cdot x = x\}\]&lt;br /&gt;
で定める。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 定理(Orbit-Stabilizer theorem) ===&lt;br /&gt;
作用 $G \curvearrowright X$ と $x\in X$ に対し、全単射&lt;br /&gt;
\[G/\text{Stab}(x)\to \text{Orb}(x) \ ; g \ \text{Stab}(x)\mapsto g\cdot x\]&lt;br /&gt;
がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 証明 ===&lt;br /&gt;
まず、上の写像がwell-definedであることを示す。$g, g'\in G$ に対し $g \ \text{Stab}(x) = g' \ \text{Stab}(x)\Leftrightarrow g'^{-1}g\in\text{Stab}(x) \Leftrightarrow g'^{-1}g\cdot x = x \Leftrightarrow g\cdot x = g'\cdot x$ だから、well-definedである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そして、この写像が全単射であることを示す。上の同値を逆にたどることで単射であることがわかる。また、任意の $y\in \text{Orb}(x)$ に対し、軌道の定義により $g\in G$ で $y = g\cdot x$ なるものをとれば $g \ \text{Stab}(x)\mapsto g\cdot x = y$ となるから、全射であることがわかる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 特殊な群のクラス ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連する概念 ==&lt;br /&gt;
=== より強い概念 ===&lt;br /&gt;
=== より弱い概念 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
W.W. McCune. [[Single axioms for groups and Abelian groups with various operations.:https://doi.org/10.1007/BF00881862]] Journal of Automated Reasoning 10.1 1993: 1-13. &lt;br /&gt;
== 関連ページ ==&lt;br /&gt;
*[[群論]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%96&amp;diff=5152</id>
		<title>群論</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%96&amp;diff=5152"/>
		<updated>2021-04-25T09:55:23Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;[[Category:代数学]]&lt;br /&gt;
==  群論 ==&lt;br /&gt;
群論(group theory)とは、群を研究する代数学の一分野である。&lt;br /&gt;
[[群]](group)は演算ができる枠組みの一つである。&lt;br /&gt;
最もよく知られた例の一つに、&lt;br /&gt;
整数全体 $\mathbb{Z}$ と通常の加法 $+$ と $0$ の三つ組 $\langle\mathbb{Z},+,0\rangle$ がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
対称性を記述する際に道具として用いられるという特徴がある。&lt;br /&gt;
代数学、幾何学などを始めとして広く数学の諸分野で用いられる他、&lt;br /&gt;
対称性を記述する道具としての側面があるため物理学、化学などでも応用されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==  定義 ==&lt;br /&gt;
===  標準的な定義 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
'''[[群]]'''とは、[[集合の基本的な用語、集合の演算|集合]] $G$ と $G$ の上で閉じた[[演算と代数構造|二項演算]] $\times$、$G$ の要素 $1$ の三つ組 $\langle G, \times, 1\rangle$ で、次の三つの公理を満たすものをいう。&lt;br /&gt;
* (G1)（[[結合律]]）~&lt;br /&gt;
$G$ の任意の元 $a$，$b$，$c$ について、$(a \times b) \times c = a \times (b \times c)$ が成立する。&lt;br /&gt;
* (G2)（[[単位元]]の存在）~&lt;br /&gt;
$G$ の任意の元 $a$ について、$a \times 1 = 1 \times a = a $ が成立する。&lt;br /&gt;
* (G3)（[[逆元]]の存在）~&lt;br /&gt;
$G$ の任意の元 $a$ について、$ a \times b = b \times a = 1 $ を満たす $G$ の元 $b$ が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====  補足 ====&lt;br /&gt;
上の定義における $1$ のことを[[単位元]]と呼び、(G3)における $b$ のことを $a$ の[[逆元]]と呼ぶ。&lt;br /&gt;
逆元は一意的であることが証明できるため、$b$ のことを $a^{-1}$ と書く。&lt;br /&gt;
ただし二項演算を表す記号として $+$ を用いる場合には $b$ のことを $-a$ と表すことが多い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
通常、二項演算 $\times$ と単位元 $1$ の内容が文脈から明らかなとき、群 $\langle G, \times, 1\rangle$ のことを単に群 $G$ と呼ぶことがある。特に演算構造を備える群とその台集合を誤解を招かない範囲で同一の記号で表す。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一般に群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の単位元は $1$ に限られる（[[単位元|証明]]）ので、群を二つ組 $\langle G, \times \rangle$ として定義しても混乱が生じる恐れはない。&lt;br /&gt;
このことから、集合 $G$ に二項演算 $\times$ を定めたとき $\times$ に関する単位元が存在して上述の定義を満たすことを指して $G$ は $\times$ に関して群を為すという。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===  圏論的観点からの定義 ===&lt;br /&gt;
一方で、&lt;br /&gt;
本稿では用いないものの特殊な圏として群を定義することもできる。&lt;br /&gt;
具体的には次の通り。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
圏 $\mathscr{C}$ が群であるとは、$\mathop{\mathrm{Ob}}(\mathscr{C})$ が一元集合であり，任意の射 $f\in\mathop{\mathrm{Mor}}(\mathscr{C})$ が可逆であることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==  具体例 ==&lt;br /&gt;
* [[自明群]] $\{1\}$&lt;br /&gt;
* [[整数]] $\mathbb{Z}$、[[有理数]]$\mathbb{Q}$、[[実数]] $\mathbb{R}$、[[複素数]] $\mathbb{C}$、[[四元数]] $\mathbb{H}$ は、それぞれ $0$ を単位元として加法について群である。&lt;br /&gt;
* [[有理数]] $\mathbb{Q}$、[[実数]] $\mathbb{R}$、[[複素数]] $\mathbb{C}$、[[四元数]] $\mathbb{H}$ からそれぞれ $0$ を除いた集合は、それぞれ $1$ を単位元として乗法について群である。&lt;br /&gt;
* 有限集合 $\{1, 2, \ldots, n\}$ の[[置換]]の全体 $S_n$ は、恒等置換を単位元とし、置換の合成について群である。（[[対称群]]）&lt;br /&gt;
* 有限集合 $\{1, 2, \ldots, n\}$ の[[偶置換]]の全体 $A_n$ は、恒等置換を単位元とし、置換の合成について群である。（[[交代群]]）&lt;br /&gt;
* $n$ 次実[[正則行列]]の全体 $\mathop{\mathrm{GL}_n}(\mathbb{R})$ は、[[単位行列]]を単位元とし、行列の乗法について群である。（[[一般線形群]]）&lt;br /&gt;
* [[有限群の分類(位数1~100)]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==  基本的な性質 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群の定義からわかる基本的な性質には次のようものがある。&lt;br /&gt;
より正確な主張は[[群]]を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[単位元の唯一性]] 群 $\langle G, \times, 1 \rangle$ について、単位元は一意である。&lt;br /&gt;
* [[逆元の唯一性]] 群 $\langle G, \times, 1 \rangle$ について、$G$ の元 $a$ の逆元は一意である。&lt;br /&gt;
* [[吸収元が存在するならば自明]] 群 $\langle G, \times, 1 \rangle$ が吸収元 $0$ を持つならば、$\langle G, \times, 1 \rangle$ は自明群である。&lt;br /&gt;
* [[逆演算可能性]] 群 $\langle G, \times, 1 \rangle$ について、$G$ の任意の元 &lt;br /&gt;
$a$、$b$ を考える。$a \times x = b$ を満たす $G$ の元 $x$ が存在し、一意である。&lt;br /&gt;
* [[消去律]] 群 $\langle G, \times, 1 \rangle$ について、$G$ の任意の元 $a$、$b$、$x$ を考える。$a \times x = b \times x$ が成立するならば $a=b$ が成立する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==  群の重要性 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群は $\mathbb{Z}$ などと比較すると幾分抽象的な概念であり、&lt;br /&gt;
基本的な性質を見るだけだと群を考える理由が分かりにくい。&lt;br /&gt;
ここでは群の重要性のうち次の3点について述べる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 台集合が有限である群に関する重要な定理とその分類&lt;br /&gt;
* 群の作用&lt;br /&gt;
* Galois理論との関係&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この項目は概略を説明するに留まり、多少インフォーマルな言説が含まれることを注意する。&lt;br /&gt;
詳細は[[群]]、[[有限群の分類]]、[[群の作用]]などを参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===  群の位数 ===&lt;br /&gt;
群の位数とは、インフォーマルには群の台集合の元の数のことである。&lt;br /&gt;
また群 $\langle G, \times, 1\rangle$ について、&lt;br /&gt;
台集合が有限集合であるとき群は有限位数であるといったり、有限群であるという。&lt;br /&gt;
無限集合であるときは無限位数であるといったり、無限群であるという。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===  部分群 ===&lt;br /&gt;
群 $\langle G, \times, 1\rangle$ の部分群とは、インフォーマルには $G$ と同じ演算を制限することで再び群を為すような部分集合のことである。より正確には次の通り。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$\langle G, \times, 1\rangle$ を群とするとき、&lt;br /&gt;
$G$ の部分集合 $H$ が部分群であるとは、$H$ の任意の元 $a$、$b$ について積 $a\times b$ および逆元 $a^{-1}$ が $H$ の元であり、$1$ を持つことをいう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===  有限群に関する重要な定理 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
有限群に関しては、次の顕著な定理が知られる。&lt;br /&gt;
これらの技術を用いると低い位数の有限群の構造を分類することができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[Fermatの定理の一般化]] $\langle G, \times, 1\rangle$ を位数 $n$ の有限群とするとき、$G$ の任意の元 $a$ について $a$ の $n$ 個の積 $a\times\cdots\times a$ は $1$ である。&lt;br /&gt;
* [[Lagrangeの定理]] $\langle G, \times, 1\rangle$ を有限群とし、$H$ をその部分群とする。このとき $G$ の位数は $H$ の位数で整除される。&lt;br /&gt;
* [[Sylowの定理]] $\langle G, \times, 1\rangle$ を位数 $n$ の有限群とし、$p$ を素数とする。$p^m$ が $n$ を割り切る最大の整数を $m$ とすれば、$G$ は位数 $p^m$ の部分群をもつ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===  群の作用と例 ===&lt;br /&gt;
群の典型的な例として、構造をもつ集合のある種の自己同型変換全体の集合が挙げられる。そこで、群 $G$ の各元 $g$ が構造付き集合 $X$ のある種の自己同型変換 $T_g$ を定めていて、その対応が群の構造と整合的であるものを、群 $G$ の $X$ への作用と呼ぶ。群の作用の概念は、$X$ がいくつかの変換で不変であるという状況を定式化したものとなる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===  Galois理論との関係 ===&lt;br /&gt;
有限群は構造が調べやすいため、すべての部分群を決定することも可能である。&lt;br /&gt;
よって調べたい数学的対象から群を構成し、両者の部分構造との間に一対一対応が作ることができれば、調べたい対象に関する問題を群論に帰着させられ便利である。&lt;br /&gt;
Galois理論は(少なくとも体の部分体を決定するという文脈に於いては)このようなアイデアの代表的な例である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==  様々な群のクラスと群論に関する記事 ==&lt;br /&gt;
学部程度の群論に関する記事は次の通り。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 群の他の定義、群準同型については[[群]]を参照。&lt;br /&gt;
* 正規部分群、群準同型定理については[[正規部分群]]を参照。&lt;br /&gt;
* 直積、半直積、非制限輪積、制限輪積については[[群の積]]を参照。&lt;br /&gt;
* 群の圏の性質については[[群の圏]]を参照。&lt;br /&gt;
* 群の作用については[[群の作用]]を参照。&lt;br /&gt;
* 群の表現については[[群の表現]]を参照。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
既に紹介したものも含まれるが、重要な定理の証明やその応用については次の通り。&lt;br /&gt;
* [[Fermatの定理の一般化]]&lt;br /&gt;
* [[Lagrangeの定理]]&lt;br /&gt;
* [[Sylowの定理]]&lt;br /&gt;
* [[有限アーベル群の基本定理]]&lt;br /&gt;
* [[有限生成アーベル群の基本定理]]&lt;br /&gt;
* [[Jordan-Hölderの定理]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
特殊な群のクラスについては次の通り。&lt;br /&gt;
* [[有限群]]：台集合の濃度が有限な群のこと。[[有限群の分類(位数1~100)]]も参照されたい。&lt;br /&gt;
* [[無限群]]：台集合の濃度が無限な群のこと。&lt;br /&gt;
* [[アーベル群]]：任意の元 $g$、$h$ について $gh=hg$ が成立する群のこと。可換群とも呼ばれる。&lt;br /&gt;
** [[巡回群]]：一つの元で生成される群のこと。&lt;br /&gt;
* [[捻れ群]]&lt;br /&gt;
** [[準素群]]：任意の元の位数が $p$ 冪であるような群のこと。&lt;br /&gt;
***[[基本アーベル群]]&lt;br /&gt;
* [[可解群]]&lt;br /&gt;
* [[完全群]]：交換子部分群が自身と一致する群のこと。&lt;br /&gt;
* [[Frobenius群]]&lt;br /&gt;
* [[累アーベル群]]&lt;br /&gt;
* [[エクストラスペシャル群]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[自由群]]：初等的な定義は詳細のページを参照されたい。群の圏 $\mathsf{Grp}$ から集合の圏 $\mathsf{Set}$ への忘却函手の左随伴による像として得られる群のことといえる。&lt;br /&gt;
* [[対称群]]：とある集合の置換全体の為す群と同型な群のこと。任意の有限群は有限対称群の部分として埋め込める([[Cayleyの定理]])。&lt;br /&gt;
* [[交代群]]：偶置換の為す対称群の部分群と同型な群のこと。&lt;br /&gt;
* [[ブレイド群]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
アーベル群に関するクラスは次の通り。&lt;br /&gt;
* [[可徐群]]：任意の元 $g$ と任意の整数 $n$ について $g=nh$ を満たす元 $h$ が存在するアーベル群のこと。可徐群は次の二つの群の直和に同型である(可徐群の構造定理)。&lt;br /&gt;
** [[有理数]]&lt;br /&gt;
** [[Pruefer群]]：定義は具体的なページを参照されたい。$p$-進整数のPontryagin双対である。&lt;br /&gt;
* [[被約群]]：可除部分群が自明である群のこと。任意のアーベル群が可除群と被約群とに直和分解できることが重要である。可算な被約準素アーベル群はUlmの定理により完全不変量が知られている。&lt;br /&gt;
* [[自由アーベル群]]：$\mathbb{Z}$ の直和と同型なアーベル群のこと。&lt;br /&gt;
* [[射影アーベル群]]：自由群の部分群と同型なアーベル群のこと。&lt;br /&gt;
* [[無捻群]]：すべての元の位数が無限である群のこと。有限生成アーベル群は捻れ群と無捻群とに直和分解できることは基本的である。一般にこの分解は成り立たない。&lt;br /&gt;
* [[混合群]]：捻れ群でも無捻群でもない群のこと。アーベル群 $A$ は最大捻れ部分群 $\mathop{\mathsf{T}}(A)$ が存在し、$0\rightarrow\mathop{\mathsf{T}}(A)\rightarrow A \rightarrow A/\mathop{\mathsf{T}}(A)\rightarrow 0$ なる完全列が得られる。&lt;br /&gt;
** [[分裂混合群]]：混合群であって最大捻れ部分群が直和因子であるもののこと。分裂混合群の内部構造に関しては捻れ群の理論と無捻群の理論とで尽きているため、いつ分裂的であるかが焦点になる。&lt;br /&gt;
* [[Whitehead群]]：${\mathop{\mathsf{Ext}}\nolimits}^1_{\mathbb{Z}}(A,\mathbb{Z})=0$ が成り立つような群 $A$ のこと。Whitehead群が自由アーベル群であるか否かは $\mathsf{ZFC}$ 上独立である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
アーベル群は元を $n$ 回足すという作用が自然に定まっているため $\mathbb{Z}$-加群と見做せ、&lt;br /&gt;
それ故にアーベル群に関する概念の多くはただちに一般の環上の加群に定義される。&lt;br /&gt;
それのみならず、アーベル群論の結果の一部は単項イデアル整域上の加群論の結果に一般化される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
他の構造が加わった群&lt;br /&gt;
* [[収束群]]：収束構造が追加され、積と逆元を取る操作が収束空間の射であるもののこと。&lt;br /&gt;
* [[位相群]]：位相構造が追加され、積と逆元を取る操作が連続であるもののこと。&lt;br /&gt;
** [[半位相群]]：位相構造が追加され、右作用と左作用が連続であるもののこと。&lt;br /&gt;
** [[準位相群]]：位相構造が追加され、右作用と左作用と逆元を取る操作が連続であるもののこと。&lt;br /&gt;
** [[パラ位相群]]：位相構造が追加され、積を取る操作が連続であるもののこと。&lt;br /&gt;
* [[Lie群]]：可微分構造が追加され、積と逆元を取る操作が滑らかであるもののこと。&lt;br /&gt;
* [[代数群]]：代数多様体の構造が追加され、積と逆元を取る操作が正則であるもののこと。&lt;br /&gt;
* [[測度群]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==  群論に関する事項 ==&lt;br /&gt;
[[群論に関する事項]]を参照されたい。&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=4743</id>
		<title>群論0：導入(対称性の記述)</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=4743"/>
		<updated>2021-04-18T16:35:49Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;---工事中---&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
抽象的な群の定義に入る前に、群の概念が生じる典型的な場面を挙げよう。ただし、群論への導入が目的であるため、このページに限っては厳密に定義されていない言葉を多用する。（その代わり、このページで出現する「定義」、「命題」などは今後の厳密な議論には一切用いない。）特に、幾何の範囲については命題の証明を全て省略し、読者の直感に委ねることにする。このページで厳密に用いる用語は「集合」、「元」、「写像」、「全単射」などの、集合と写像の概念とそれに近いもののみである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 対称性の記述 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 平面上の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここでは、平面内のある種の「図形」$S$ の対称性について考えてみる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S$ として「正三角形」を考えてみよう。これは例えば「重心を通るうまい直線に関して線対称である」という性質をもつ。これ以外にも、例えば「重心を中心とした反時計回りの $\frac{2}{3}\pi$ （1周の3分の1）回転に関して対称である」という性質をもつ。（現時点では、「対称である」という言葉は単に感覚的な、曖昧な表現だと思って欲しい。）&lt;br /&gt;
一方、$S$ として「二等辺三角形だが正三角形でないもの」（以下単に二等辺三角形と書く）を考えると、これは「線対称」ではあるが「回転対称」ではない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これらの性質はどれも、「平面上の点を平面上の点に移す、距離や長さ・角度を変えない特定の写像（このような写像は合同変換と呼ばれる） $T$ によって、図形 $S$ が（図形の中の点たちを区別しなければ）変化しない」とまとめられる。&lt;br /&gt;
例えば、「線対称」は「特定の直線に関して平面上の点をちょうど『鏡映し』した先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せるし、「回転対称」は「特定の点を中心として平面上の点を反時計回りに $\frac{2}{3}\pi$ 回転させた先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.1 ====&lt;br /&gt;
合同変換は全単射である。また、「$T$ で $S$ が変化しない」という言葉は、集合と写像の記号を用いた「$T(S)=S$」という厳密な条件を言い換えたものである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そこで、1つの「図形」$S$ の「対称性」を表す明確な指標として、「合同変換 $T$ であって、$S$ を変えないようなもの全体の集合 $G$」を採用しよう。この集合が大きければ大きいほど、より対称性が高いと考えるわけである。後の議論を円滑に進めるため、合同変換を調べるために役立つ性質を今ここでまとめておく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.2 ====&lt;br /&gt;
$S$ として多角形を考える。&lt;br /&gt;
* (1) 合同変換 $T$ が $S$ を変えないならば、$T$ は $S$ の頂点を $S$ の頂点に移す。&lt;br /&gt;
* (2) $S$ を変えない2つの合同変換 $T_1, T_2$ について、もし $T_1, T_2$ による $S$ の各頂点の像が全て一致するならば、$T_1=T_2$ である。（つまり $S$ の頂点に限らず、平面上の全ての点の像が一致する。）別の言い方をすれば、$S$ を変えない合同変換は $S$ の各頂点の像で決まる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] この命題の証明は省略する。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さて、$S=(\text{正三角形})$、$S=(\text{二等辺三角形})$ のそれぞれの場合について、対称性を表す $G$ の大きさを調べよう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 二等辺三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ の場合を考える。長さの等しい2辺の共通の端点を $O$ とし、残りの2頂点を $A, B$ とおく。$G$ の元として、上ですでに挙げた「線分 $AB$ の垂直二等分線に関する鏡映」と、その他に「何も動かさない変換」(恒等写像 $\mathrm{id}$ ) が存在する。実は、この場合 $G$ は他に元をもたず、この2つの元のみからなる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.3 ====&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ の元は&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
の2つのみである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $O, A, B$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元、つまり $S$ を変えない合同変換としてありうるものは $O, A, B$ の像として考えられる組み合わせ&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto A, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto B, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto O, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto B, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto O, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto A, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このうち、1つ目は $T_0$ 、2つ目は $T_1$ に対応するものである。そして、他の4つは合同変換による3点の像の組になりえない。なぜなら、いずれも合同変換が持つはずの性質「2点の距離を保つ」と矛盾するからである。例えば、3つ目の組では $AB \neq OB$ であるから、合同変換による3点の像の組になりえない。したがって、$G$ の元は $T_0, T_1$ の2つのみである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 正三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
今度は $S=(\text{正三角形})$ の場合を考える。3頂点を $A, B, C$ とおく。この場合の $G$ の元として、「平面上の合同変換」の節ですでに挙げた&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とした反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = (\text{何も動かさない変換})=\mathrm{id}$&lt;br /&gt;
が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
他に $G$ の元はないだろうか？ $G$ の元を見逃さないために有用な命題がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.4 ====&lt;br /&gt;
* (1) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、合成写像 $T_1 \circ T_2$ もまた $G$ の元である。&lt;br /&gt;
* (2) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、逆写像 $T^{-1}$ もまた $G$ の元である。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] (1)(2)ともに、$T_1 \circ T_2$ や $T^{-1}$ が合同変換であることを示す必要があるが、その部分の証明は省略する。すると、残りの示すべきことは $T_1 \circ T_2, T^{-1}$ が $S$ を変えないことである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1) $T_1(S) = S, T_2(S) = S$ より、$(T_1 \circ T_2)(S) = T_1(T_2(S)) = T_1(S) = S$ 。よって $T_1 \circ T_2$ は $S$ を変えない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2) $T(S) = S$ より $T^{-1}(S) = S$ 。よって $T^{-1}$ は $S$ を変えない。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この命題により、例えば $T_2 \circ T_2$ 、すなわち「重心を中心とした反時計回りの $\frac{4}{3}\pi$ 回転」が新たな $G$ の元として見つかる。他に、&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.5 ====&lt;br /&gt;
$T_1 \circ T_2$ が $A, B, C$ をそれぞれどの点に移すか考える際、$T_1$ で考える垂直二等分線はあくまで平面内で固定されていると考えるべきものであり、$T_2$ を正三角形 $S$ に施すときに $S$ と一緒に回転させてはならない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一般に写像は与えられた元そのものの情報（今回なら与えられた点の平面内での位置）のみによってその像を決めるものであるから、今回のように写像の合成 $T_1 \circ T_2$ の計算のうち後に施す $T_1$ の計算において、点 $T_2(P)$ の像を求めるとき用いるべき情報は「点 $T_2(P)$ の位置」のみであって、「その点 $T_2(P)$ の、$T_2$ を施す前の点 $P$ の位置」の情報は用いないのである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のときと同様に、命題0.2を用いることで以下がわかる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.6 ====&lt;br /&gt;
$S = (\text{正三角形})$のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ は6個の元からなる。具体的には&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_2 = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{4}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
のみからなる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $A, B, C$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元としてありうるものは $A, B, C$ の像の組み合わせ&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto B, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto C, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto A, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto C, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto A, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto B, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
今回の場合、上で挙げた6つの元がそれぞれに対応するので、他に $G$ の元がないことがわかる。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ここまでのまとめ ===&lt;br /&gt;
* 図形 $S$ に対し、$S$ を変えない合同変換 $T$ 全体の集合を $G$ とおき、この $G$ を $S$ の対称性を表す指標とみなす。&lt;br /&gt;
* $G$ の元について、以下の性質が成り立つ。&lt;br /&gt;
** (1) $\mathrm{id}$ は $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (2) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、$T_1 \circ T_2$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (3) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、$T^{-1}$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
* $S = (\text{二等辺三角形})$ のとき $G$ の元は2個で、$S = (\text{正三角形})$ のとき $G$ の元は6個。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の概念 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の概念に向けた抽象化 ===&lt;br /&gt;
このページの残りでは、今まで考えてきた図形の対称性から一部の性質を取り出して抽象化し、現在広く使われている「群」の概念に近づいていく。同時に、「群」の概念においてはどういう性質を考えていて、2つの群がどういうとき「実質同じ」とみなすのか、について例を挙げて説明する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
先ほどまで調べていた図形の対称性について、以下の性質を思い出そう。&lt;br /&gt;
* (1) $\mathrm{id}$ は $G$ の元。&lt;br /&gt;
* (2) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、$T_1 \circ T_2$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
* (3) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、$T^{-1}$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
すでに述べたように、この $G$ は図形 $S$ の対称性を表す指標であると考えている。この $G$ について、単に元の個数を比較するだけでなく、「 $G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報も考慮して比較し、より詳細に図形の特徴をとらえたい。そこで、「$G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報について深く考えるために、今考えている $S$ と $G$ のうち $S$ を一旦忘れて、「合同変換からなる集合 $G$ であって上で挙げた性質を持つようなもの」を考察の対象としよう。この $G$ こそが、後に導入される「群」の特別な場合であり、「合同変換の成す群」と言うべきものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.7 ====&lt;br /&gt;
* 「$G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報は、「群」$G$ の「構造」と呼ばれる。&lt;br /&gt;
* 現在広く使われている「群」の概念はもっと抽象的である。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の構造とは ===&lt;br /&gt;
ここでは、群の「構造」という言葉の意図するところを、先ほどの「合同変換の成す群」における例を用いて説明する。この節に限っては、「群」と言ったらこの「合同変換の成す群」のことであるとする。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G_1, G_2$ について、その元たちそのものが異なっていても、$G_1$ と $G_2$ の群としての「構造」が等しければ、群としては「実質同じ」であると考える場合がある。逆に、たとえ $G_1$ と $G_2$ の元の個数が等しかったとしても、それらの群の「構造」が「異なる」ならば、$G_1$ と $G_2$ は群として「実質同じ」とはみなさない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
例えば、以下の集合を考えてみる。&lt;br /&gt;
* $T' \ \colon = (\text{平面の特定の点を中心とした}\pi\text{回転})$として、$G_1 \ \colon = \{\mathrm{id}, T'\}$ とおく。&lt;br /&gt;
このとき $G_1$ は群となる（証明は略）。この $G_1$ を $S = (\text{二等辺三角形})$ のときの $G$ （$G_2$ とおく）と比較すると、$G_1$ の $\mathrm{id}$ でない元 $T'$ と $G_2$ の $\mathrm{id}$ でない元 $T_1$ （$T_1$ は鏡映）は、合同変換としては種類が異なるものであるが、単に「それぞれの元の合成・逆写像がどの元になるか」のみを比較したときは、それぞれ&lt;br /&gt;
\[G_1 \ \colon \mathrm{id} \circ \mathrm{id} = \mathrm{id}, \mathrm{id} \circ T' = T' \circ \mathrm{id} = T', T' \circ T' = \mathrm{id}, \mathrm{id}^{-1} = \mathrm{id}, T'^{-1} = T'\]&lt;br /&gt;
\[G_2 \ \colon \mathrm{id} \circ \mathrm{id} = \mathrm{id}, \mathrm{id} \circ T_1 = T_1 \circ \mathrm{id} = T_1, T_1 \circ T_1 = \mathrm{id}, \mathrm{id}^{-1} = \mathrm{id}, T_1^{-1} = T_1\]&lt;br /&gt;
となるから、$G_1$ の元 $\mathrm{id}, T'$ をそれぞれ $G_2$ の元 $\mathrm{id}, T_1$ と対応させることで $G_1$ と $G_2$ は群としては「実質同じ」、と考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一方、例えば以下の集合を考えてみる。&lt;br /&gt;
* $T \ \colon = (\text{平面内の特定の点を中心とした反時計回りの}\frac{\pi}{3}\text{回転})$ とおく。正整数 $n$ に対し $T^n \ \colon = (T\text{を}n\text{回合成したもの}), T^0 \ \colon = \mathrm{id}$ として、$G_3 \ \colon = \{T^0, T^1,\ldots, T^5\}$ とおく。&lt;br /&gt;
このとき $G_3$ は群となる（証明は略）。この $G_3$ を $S = (\text{正三角形})$ のときの $G$ （$G_4$ とおく）と比較すると、$G_3$ と $G_4$ の元の個数は等しいが、2つの元の合成の情報が「異なる」。ここではそもそも「異なる」とは何か定義していないため明確な証明はできないが、証明（の1つ）の着眼点を述べよう。この証明は、「 $G$ の2つの元 $T_1, T_2$ の合成の結果が、$T_1 \circ T_2$ と $T_2 \circ T_1$ で異なる場合があるかないか」を比較することで解決する。背理法により、もし $G_3$ と $G_4$ が「実質同じ」であると仮定すると、$G_3$ と $G_4$ について上の性質がどちらでも成り立つかどちらでも成り立たないかのいずれかであるはずだ、ということが導かれる。しかし実際は、$G_3$ については成り立つが、$G_4$ については成り立たない。（$G_3$ については$G_3$ の元は1つの元 $T$ の何回かの合成で書けるから合成の結合法則から上の性質が成り立つことがわかる。一方 $G_4$ については「正三角形の合同変換」の節で特定の $T_1, T_2$ について $T_1 \circ T_2$ と $T_2 \circ T_1$ を計算していたが、これらは異なっていた。）すると矛盾が導かれるので、$G_3$ と $G_4$ は「異なる」と考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== まとめ ==&lt;br /&gt;
このページでは、図形の対称性を例に挙げて、合同変換の成す群を導入した。次のページからは、現在広く使われている群の抽象的な定義を用いて、群の例と性質を見ていく。&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=4742</id>
		<title>群論0：導入(対称性の記述)</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=4742"/>
		<updated>2021-04-18T16:29:31Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: /* 注 0.5 */&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;---工事中---&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
抽象的な群の定義に入る前に、群の概念が生じる典型的な場面を挙げよう。ただし、群論への導入が目的であるため、このページに限っては厳密に定義されていない言葉を多用する。（その代わり、このページで出現する「定義」、「命題」などは今後の厳密な議論には一切用いない。）特に、幾何の範囲については命題の証明を全て省略し、読者の直感に委ねることにする。このページで厳密に用いる用語は「集合」、「元」、「写像」、「全単射」などの、集合と写像の概念とそれに近いもののみである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 対称性の記述 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 平面上の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここでは、平面内のある種の「図形」$S$ の対称性について考えてみる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S$ として「正三角形」を考えてみよう。これは例えば「重心を通るうまい直線に関して線対称である」という性質をもつ。これ以外にも、例えば「重心を中心とした反時計回りの $\frac{2}{3}\pi$ （1周の3分の1）回転に関して対称である」という性質をもつ。（現時点では、「対称である」という言葉は単に感覚的な、曖昧な表現だと思って欲しい。）&lt;br /&gt;
一方、$S$ として「二等辺三角形だが正三角形でないもの」（以下単に二等辺三角形と書く）を考えると、これは「線対称」ではあるが「回転対称」ではない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これらの性質はどれも、「平面上の点を平面上の点に移す、距離や長さ・角度を変えない特定の写像（このような写像は合同変換と呼ばれる） $T$ によって、図形 $S$ が（図形の中の点たちを区別しなければ）変化しない」とまとめられる。&lt;br /&gt;
例えば、「線対称」は「特定の直線に関して平面上の点をちょうど『鏡映し』した先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せるし、「回転対称」は「特定の点を中心として平面上の点を反時計回りに $\frac{2}{3}\pi$ 回転させた先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.1 ====&lt;br /&gt;
合同変換は全単射である。また、「$T$ で $S$ が変化しない」という言葉は、集合と写像の記号を用いた「$T(S)=S$」という厳密な条件を言い換えたものである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そこで、1つの「図形」$S$ の「対称性」を表す明確な指標として、「合同変換 $T$ であって、$S$ を変えないようなもの全体の集合 $G$」を採用しよう。この集合が大きければ大きいほど、より対称性が高いと考えるわけである。後の議論を円滑に進めるため、合同変換を調べるために役立つ性質を今ここでまとめておく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.2 ====&lt;br /&gt;
$S$ として多角形を考える。&lt;br /&gt;
* (1) 合同変換 $T$ が $S$ を変えないならば、$T$ は $S$ の頂点を $S$ の頂点に移す。&lt;br /&gt;
* (2) $S$ を変えない2つの合同変換 $T_1, T_2$ について、もし $T_1, T_2$ による $S$ の各頂点の像が全て一致するならば、$T_1=T_2$ である。（つまり $S$ の頂点に限らず、平面上の全ての点の像が一致する。）別の言い方をすれば、$S$ を変えない合同変換は $S$ の各頂点の像で決まる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[証明] この命題の証明は省略する。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さて、$S=(\text{正三角形})$、$S=(\text{二等辺三角形})$ のそれぞれの場合について、対称性を表す $G$ の大きさを調べよう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 二等辺三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ の場合を考える。長さの等しい2辺の共通の端点を $O$ とし、残りの2頂点を $A, B$ とおく。$G$ の元として、上ですでに挙げた「線分 $AB$ の垂直二等分線に関する鏡映」と、その他に「何も動かさない変換」(恒等写像 $\mathrm{id}$ ) が存在する。実は、この場合 $G$ は他に元をもたず、この2つの元のみからなる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.3 ====&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ の元は&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
の2つのみである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $O, A, B$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元、つまり $S$ を変えない合同変換としてありうるものは $O, A, B$ の像として考えられる組み合わせ&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto A, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto B, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto O, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto B, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto O, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto A, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このうち、1つ目は $T_0$ 、2つ目は $T_1$ に対応するものである。そして、他の4つは合同変換による3点の像の組になりえない。なぜなら、いずれも合同変換が持つはずの性質「2点の距離を保つ」と矛盾するからである。例えば、3つ目の組では $AB \neq OB$ であるから、合同変換による3点の像の組になりえない。したがって、$G$ の元は $T_0, T_1$ の2つのみである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 正三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
今度は $S=(\text{正三角形})$ の場合を考える。3頂点を $A, B, C$ とおく。この場合の $G$ の元として、「平面上の合同変換」の節ですでに挙げた&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とした反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = (\text{何も動かさない変換})=\mathrm{id}$&lt;br /&gt;
が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
他に $G$ の元はないだろうか？ $G$ の元を見逃さないために有用な命題がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.4 ====&lt;br /&gt;
* (1) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、合成写像 $T_1 \circ T_2$ もまた $G$ の元である。&lt;br /&gt;
* (2) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、逆写像 $T^{-1}$ もまた $G$ の元である。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[証明] (1)(2)ともに、$T_1 \circ T_2$ や $T^{-1}$ が合同変換であることを示す必要があるが、その部分の証明は省略する。すると、残りの示すべきことは $T_1 \circ T_2, T^{-1}$ が $S$ を変えないことである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1) $T_1(S) = S, T_2(S) = S$ より、$(T_1 \circ T_2)(S) = T_1(T_2(S)) = T_1(S) = S$ 。よって $T_1 \circ T_2$ は $S$ を変えない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2) $T(S) = S$ より $T^{-1}(S) = S$ 。よって $T^{-1}$ は $S$ を変えない。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この命題により、例えば $T_2 \circ T_2$ 、すなわち「重心を中心とした反時計回りの $\frac{4}{3}\pi$ 回転」が新たな $G$ の元として見つかる。他に、&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.5 ====&lt;br /&gt;
$T_1 \circ T_2$ が $A, B, C$ をそれぞれどの点に移すか考える際、$T_1$ で考える垂直二等分線はあくまで平面内で固定されていると考えるべきものであり、$T_2$ を正三角形 $S$ に施すときに $S$ と一緒に回転させてはならない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一般に写像は与えられた元そのものの情報（今回なら与えられた点の平面内での位置）のみによってその像を決めるものであるから、今回のように写像の合成 $T_1 \circ T_2$ の計算のうち後に施す $T_1$ の計算において、点 $T_2(P)$ の像を求めるとき用いるべき情報は「点 $T_2(P)$ の位置」のみであって、「その点 $T_2(P)$ の、$T_2$ を施す前の点 $P$ の位置」の情報は用いないのである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のときと同様に、命題0.2を用いることで以下がわかる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.6 ====&lt;br /&gt;
$S = (\text{正三角形})$のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ は6個の元からなる。具体的には&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_2 = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{4}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
のみからなる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $A, B, C$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元としてありうるものは $A, B, C$ の像の組み合わせ&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto B, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto C, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto A, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto C, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto A, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto B, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
今回の場合、上で挙げた6つの元がそれぞれに対応するので、他に $G$ の元がないことがわかる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ここまでのまとめ ===&lt;br /&gt;
* 図形 $S$ に対し、$S$ を変えない合同変換 $T$ 全体の集合を $G$ とおき、この $G$ を $S$ の対称性を表す指標とみなす。&lt;br /&gt;
* $G$ の元について、以下の性質が成り立つ。&lt;br /&gt;
** (1) $\mathrm{id}$ は $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (2) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、$T_1 \circ T_2$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (3) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、$T^{-1}$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
* $S = (\text{二等辺三角形})$ のとき $G$ の元は2個で、$S = (\text{正三角形})$ のとき $G$ の元は6個。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の概念 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の概念に向けた抽象化 ===&lt;br /&gt;
このページの残りでは、今まで考えてきた図形の対称性から一部の性質を取り出して抽象化し、現在広く使われている「群」の概念に近づいていく。同時に、「群」の概念においてはどういう性質を考えていて、2つの群がどういうとき「実質同じ」とみなすのか、について例を挙げて説明する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
先ほどまで調べていた図形の対称性について、以下の性質を思い出そう。&lt;br /&gt;
* (1) $\mathrm{id}$ は $G$ の元。&lt;br /&gt;
* (2) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、$T_1 \circ T_2$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
* (3) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、$T^{-1}$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
すでに述べたように、この $G$ は図形 $S$ の対称性を表す指標であると考えている。この $G$ について、単に元の個数を比較するだけでなく、「 $G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報も考慮して比較し、より詳細に図形の特徴をとらえたい。そこで、「$G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報について深く考えるために、今考えている $S$ と $G$ のうち $S$ を一旦忘れて、「合同変換からなる集合 $G$ であって上で挙げた性質を持つようなもの」を考察の対象としよう。この $G$ こそが、後に導入される「群」の特別な場合であり、「合同変換の成す群」と言うべきものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.7 ====&lt;br /&gt;
* 「$G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報は、「群」$G$ の「構造」と呼ばれる。&lt;br /&gt;
* 現在広く使われている「群」の概念はもっと抽象的である。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の構造とは ===&lt;br /&gt;
ここでは、群の「構造」という言葉の意図するところを、先ほどの「合同変換の成す群」における例を用いて説明する。この節に限っては、「群」と言ったらこの「合同変換の成す群」のことであるとする。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G_1, G_2$ について、その元たちそのものが異なっていても、$G_1$ と $G_2$ の群としての「構造」が等しければ、群としては「実質同じ」であると考える場合がある。逆に、たとえ $G_1$ と $G_2$ の元の個数が等しかったとしても、それらの群の「構造」が「異なる」ならば、$G_1$ と $G_2$ は群として「実質同じ」とはみなさない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
例えば、以下の集合を考えてみる。&lt;br /&gt;
* $T' \ \colon = (\text{平面の特定の点を中心とした}\pi\text{回転})$として、$G_1 \ \colon = \{\mathrm{id}, T'\}$ とおく。&lt;br /&gt;
このとき $G_1$ は群となる（証明は略）。この $G_1$ を $S = (\text{二等辺三角形})$ のときの $G$ （$G_2$ とおく）と比較すると、$G_1$ の $\mathrm{id}$ でない元 $T'$ と $G_2$ の $\mathrm{id}$ でない元 $T_1$ （$T_1$ は鏡映）は、合同変換としては種類が異なるものであるが、単に「それぞれの元の合成・逆写像がどの元になるか」のみを比較したときは、それぞれ&lt;br /&gt;
\[G_1 \ \colon \mathrm{id} \circ \mathrm{id} = \mathrm{id}, \mathrm{id} \circ T' = T' \circ \mathrm{id} = T', T' \circ T' = \mathrm{id}, \mathrm{id}^{-1} = \mathrm{id}, T'^{-1} = T'\]&lt;br /&gt;
\[G_2 \ \colon \mathrm{id} \circ \mathrm{id} = \mathrm{id}, \mathrm{id} \circ T_1 = T_1 \circ \mathrm{id} = T_1, T_1 \circ T_1 = \mathrm{id}, \mathrm{id}^{-1} = \mathrm{id}, T_1^{-1} = T_1\]&lt;br /&gt;
となるから、$G_1$ の元 $\mathrm{id}, T'$ をそれぞれ $G_2$ の元 $\mathrm{id}, T_1$ と対応させることで $G_1$ と $G_2$ は群としては「実質同じ」、と考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一方、例えば以下の集合を考えてみる。&lt;br /&gt;
* $T \ \colon = (\text{平面内の特定の点を中心とした反時計回りの}\frac{\pi}{3}\text{回転})$ とおく。正整数 $n$ に対し $T^n \ \colon = (T\text{を}n\text{回合成したもの}), T^0 \ \colon = \mathrm{id}$ として、$G_3 \ \colon = \{T^0, T^1,\ldots, T^5\}$ とおく。&lt;br /&gt;
このとき $G_3$ は群となる（証明は略）。この $G_3$ を $S = (\text{正三角形})$ のときの $G$ （$G_4$ とおく）と比較すると、$G_3$ と $G_4$ の元の個数は等しいが、2つの元の合成の情報が「異なる」。ここではそもそも「異なる」とは何か定義していないため明確な証明はできないが、証明（の1つ）の着眼点を述べよう。この証明は、「 $G$ の2つの元 $T_1, T_2$ の合成の結果が、$T_1 \circ T_2$ と $T_2 \circ T_1$ で異なる場合があるかないか」を比較することで解決する。背理法により、もし $G_3$ と $G_4$ が「実質同じ」であると仮定すると、$G_3$ と $G_4$ について上の性質がどちらでも成り立つかどちらでも成り立たないかのいずれかであるはずだ、ということが導かれる。しかし実際は、$G_3$ については成り立つが、$G_4$ については成り立たない。（$G_3$ については$G_3$ の元は1つの元 $T$ の何回かの合成で書けるから合成の結合法則から上の性質が成り立つことがわかる。一方 $G_4$ については「正三角形の合同変換」の節で特定の $T_1, T_2$ について $T_1 \circ T_2$ と $T_2 \circ T_1$ を計算していたが、これらは異なっていた。）すると矛盾が導かれるので、$G_3$ と $G_4$ は「異なる」と考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== まとめ ==&lt;br /&gt;
このページでは、図形の対称性を例に挙げて、合同変換の成す群を導入した。次のページからは、現在広く使われている群の抽象的な定義を用いて、群の例と性質を見ていく。&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=4741</id>
		<title>群論0：導入(対称性の記述)</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=4741"/>
		<updated>2021-04-18T16:28:37Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;---工事中---&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
抽象的な群の定義に入る前に、群の概念が生じる典型的な場面を挙げよう。ただし、群論への導入が目的であるため、このページに限っては厳密に定義されていない言葉を多用する。（その代わり、このページで出現する「定義」、「命題」などは今後の厳密な議論には一切用いない。）特に、幾何の範囲については命題の証明を全て省略し、読者の直感に委ねることにする。このページで厳密に用いる用語は「集合」、「元」、「写像」、「全単射」などの、集合と写像の概念とそれに近いもののみである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 対称性の記述 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 平面上の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここでは、平面内のある種の「図形」$S$ の対称性について考えてみる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S$ として「正三角形」を考えてみよう。これは例えば「重心を通るうまい直線に関して線対称である」という性質をもつ。これ以外にも、例えば「重心を中心とした反時計回りの $\frac{2}{3}\pi$ （1周の3分の1）回転に関して対称である」という性質をもつ。（現時点では、「対称である」という言葉は単に感覚的な、曖昧な表現だと思って欲しい。）&lt;br /&gt;
一方、$S$ として「二等辺三角形だが正三角形でないもの」（以下単に二等辺三角形と書く）を考えると、これは「線対称」ではあるが「回転対称」ではない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これらの性質はどれも、「平面上の点を平面上の点に移す、距離や長さ・角度を変えない特定の写像（このような写像は合同変換と呼ばれる） $T$ によって、図形 $S$ が（図形の中の点たちを区別しなければ）変化しない」とまとめられる。&lt;br /&gt;
例えば、「線対称」は「特定の直線に関して平面上の点をちょうど『鏡映し』した先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せるし、「回転対称」は「特定の点を中心として平面上の点を反時計回りに $\frac{2}{3}\pi$ 回転させた先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.1 ====&lt;br /&gt;
合同変換は全単射である。また、「$T$ で $S$ が変化しない」という言葉は、集合と写像の記号を用いた「$T(S)=S$」という厳密な条件を言い換えたものである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そこで、1つの「図形」$S$ の「対称性」を表す明確な指標として、「合同変換 $T$ であって、$S$ を変えないようなもの全体の集合 $G$」を採用しよう。この集合が大きければ大きいほど、より対称性が高いと考えるわけである。後の議論を円滑に進めるため、合同変換を調べるために役立つ性質を今ここでまとめておく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.2 ====&lt;br /&gt;
$S$ として多角形を考える。&lt;br /&gt;
* (1) 合同変換 $T$ が $S$ を変えないならば、$T$ は $S$ の頂点を $S$ の頂点に移す。&lt;br /&gt;
* (2) $S$ を変えない2つの合同変換 $T_1, T_2$ について、もし $T_1, T_2$ による $S$ の各頂点の像が全て一致するならば、$T_1=T_2$ である。（つまり $S$ の頂点に限らず、平面上の全ての点の像が一致する。）別の言い方をすれば、$S$ を変えない合同変換は $S$ の各頂点の像で決まる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[証明] この命題の証明は省略する。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さて、$S=(\text{正三角形})$、$S=(\text{二等辺三角形})$ のそれぞれの場合について、対称性を表す $G$ の大きさを調べよう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 二等辺三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ の場合を考える。長さの等しい2辺の共通の端点を $O$ とし、残りの2頂点を $A, B$ とおく。$G$ の元として、上ですでに挙げた「線分 $AB$ の垂直二等分線に関する鏡映」と、その他に「何も動かさない変換」(恒等写像 $\mathrm{id}$ ) が存在する。実は、この場合 $G$ は他に元をもたず、この2つの元のみからなる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.3 ====&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ の元は&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
の2つのみである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $O, A, B$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元、つまり $S$ を変えない合同変換としてありうるものは $O, A, B$ の像として考えられる組み合わせ&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto A, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto B, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto O, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto B, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto O, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto A, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このうち、1つ目は $T_0$ 、2つ目は $T_1$ に対応するものである。そして、他の4つは合同変換による3点の像の組になりえない。なぜなら、いずれも合同変換が持つはずの性質「2点の距離を保つ」と矛盾するからである。例えば、3つ目の組では $AB \neq OB$ であるから、合同変換による3点の像の組になりえない。したがって、$G$ の元は $T_0, T_1$ の2つのみである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 正三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
今度は $S=(\text{正三角形})$ の場合を考える。3頂点を $A, B, C$ とおく。この場合の $G$ の元として、「平面上の合同変換」の節ですでに挙げた&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とした反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = (\text{何も動かさない変換})=\mathrm{id}$&lt;br /&gt;
が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
他に $G$ の元はないだろうか？ $G$ の元を見逃さないために有用な命題がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.4 ====&lt;br /&gt;
* (1) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、合成写像 $T_1 \circ T_2$ もまた $G$ の元である。&lt;br /&gt;
* (2) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、逆写像 $T^{-1}$ もまた $G$ の元である。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[証明] (1)(2)ともに、$T_1 \circ T_2$ や $T^{-1}$ が合同変換であることを示す必要があるが、その部分の証明は省略する。すると、残りの示すべきことは $T_1 \circ T_2, T^{-1}$ が $S$ を変えないことである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1) $T_1(S) = S, T_2(S) = S$ より、$(T_1 \circ T_2)(S) = T_1(T_2(S)) = T_1(S) = S$ 。よって $T_1 \circ T_2$ は $S$ を変えない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2) $T(S) = S$ より $T^{-1}(S) = S$ 。よって $T^{-1}$ は $S$ を変えない。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この命題により、例えば $T_2 \circ T_2$ 、すなわち「重心を中心とした反時計回りの $\frac{4}{3}\pi$ 回転」が新たな $G$ の元として見つかる。他に、&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.5 ====&lt;br /&gt;
$T_1 \circ T_2$ が $A, B, C$ をそれぞれどの点に移すか考える際、$T_1$ で考える垂直二等分線はあくまで平面内で固定されていると考えるべきものであり、$T_2$ を正三角形 $S$ に施すときに $S$ と一緒に回転させてはならない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一般に写像は与えられた元そのものの情報（今回なら与えられた点の平面内での位置）のみによってその像を決めるものであるから、今回のように写像の合成 $T_1 \circ T_2$ の計算のうち後に施す $T_1$ の計算において、点 $T_2(P)$ の像を求めるとき用いるべき情報は「点 $T_2(P)$ の位置」のみであって、「その点 $T_2(P)$ の、$T_2$ を施す前の点 $P$ の位置」の情報は用いないのである。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のときと同様に、命題0.2を用いることで以下がわかる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.6 ====&lt;br /&gt;
$S = (\text{正三角形})$のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ は6個の元からなる。具体的には&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_2 = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{4}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
のみからなる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $A, B, C$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元としてありうるものは $A, B, C$ の像の組み合わせ&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto B, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto C, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto A, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto C, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto A, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto B, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
今回の場合、上で挙げた6つの元がそれぞれに対応するので、他に $G$ の元がないことがわかる。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ここまでのまとめ ===&lt;br /&gt;
* 図形 $S$ に対し、$S$ を変えない合同変換 $T$ 全体の集合を $G$ とおき、この $G$ を $S$ の対称性を表す指標とみなす。&lt;br /&gt;
* $G$ の元について、以下の性質が成り立つ。&lt;br /&gt;
** (1) $\mathrm{id}$ は $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (2) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、$T_1 \circ T_2$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (3) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、$T^{-1}$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
* $S = (\text{二等辺三角形})$ のとき $G$ の元は2個で、$S = (\text{正三角形})$ のとき $G$ の元は6個。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の概念 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の概念に向けた抽象化 ===&lt;br /&gt;
このページの残りでは、今まで考えてきた図形の対称性から一部の性質を取り出して抽象化し、現在広く使われている「群」の概念に近づいていく。同時に、「群」の概念においてはどういう性質を考えていて、2つの群がどういうとき「実質同じ」とみなすのか、について例を挙げて説明する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
先ほどまで調べていた図形の対称性について、以下の性質を思い出そう。&lt;br /&gt;
* (1) $\mathrm{id}$ は $G$ の元。&lt;br /&gt;
* (2) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、$T_1 \circ T_2$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
* (3) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、$T^{-1}$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
すでに述べたように、この $G$ は図形 $S$ の対称性を表す指標であると考えている。この $G$ について、単に元の個数を比較するだけでなく、「 $G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報も考慮して比較し、より詳細に図形の特徴をとらえたい。そこで、「$G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報について深く考えるために、今考えている $S$ と $G$ のうち $S$ を一旦忘れて、「合同変換からなる集合 $G$ であって上で挙げた性質を持つようなもの」を考察の対象としよう。この $G$ こそが、後に導入される「群」の特別な場合であり、「合同変換の成す群」と言うべきものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.7 ====&lt;br /&gt;
* 「$G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報は、「群」$G$ の「構造」と呼ばれる。&lt;br /&gt;
* 現在広く使われている「群」の概念はもっと抽象的である。$\square$&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の構造とは ===&lt;br /&gt;
ここでは、群の「構造」という言葉の意図するところを、先ほどの「合同変換の成す群」における例を用いて説明する。この節に限っては、「群」と言ったらこの「合同変換の成す群」のことであるとする。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G_1, G_2$ について、その元たちそのものが異なっていても、$G_1$ と $G_2$ の群としての「構造」が等しければ、群としては「実質同じ」であると考える場合がある。逆に、たとえ $G_1$ と $G_2$ の元の個数が等しかったとしても、それらの群の「構造」が「異なる」ならば、$G_1$ と $G_2$ は群として「実質同じ」とはみなさない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
例えば、以下の集合を考えてみる。&lt;br /&gt;
* $T' \ \colon = (\text{平面の特定の点を中心とした}\pi\text{回転})$として、$G_1 \ \colon = \{\mathrm{id}, T'\}$ とおく。&lt;br /&gt;
このとき $G_1$ は群となる（証明は略）。この $G_1$ を $S = (\text{二等辺三角形})$ のときの $G$ （$G_2$ とおく）と比較すると、$G_1$ の $\mathrm{id}$ でない元 $T'$ と $G_2$ の $\mathrm{id}$ でない元 $T_1$ （$T_1$ は鏡映）は、合同変換としては種類が異なるものであるが、単に「それぞれの元の合成・逆写像がどの元になるか」のみを比較したときは、それぞれ&lt;br /&gt;
\[G_1 \ \colon \mathrm{id} \circ \mathrm{id} = \mathrm{id}, \mathrm{id} \circ T' = T' \circ \mathrm{id} = T', T' \circ T' = \mathrm{id}, \mathrm{id}^{-1} = \mathrm{id}, T'^{-1} = T'\]&lt;br /&gt;
\[G_2 \ \colon \mathrm{id} \circ \mathrm{id} = \mathrm{id}, \mathrm{id} \circ T_1 = T_1 \circ \mathrm{id} = T_1, T_1 \circ T_1 = \mathrm{id}, \mathrm{id}^{-1} = \mathrm{id}, T_1^{-1} = T_1\]&lt;br /&gt;
となるから、$G_1$ の元 $\mathrm{id}, T'$ をそれぞれ $G_2$ の元 $\mathrm{id}, T_1$ と対応させることで $G_1$ と $G_2$ は群としては「実質同じ」、と考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一方、例えば以下の集合を考えてみる。&lt;br /&gt;
* $T \ \colon = (\text{平面内の特定の点を中心とした反時計回りの}\frac{\pi}{3}\text{回転})$ とおく。正整数 $n$ に対し $T^n \ \colon = (T\text{を}n\text{回合成したもの}), T^0 \ \colon = \mathrm{id}$ として、$G_3 \ \colon = \{T^0, T^1,\ldots, T^5\}$ とおく。&lt;br /&gt;
このとき $G_3$ は群となる（証明は略）。この $G_3$ を $S = (\text{正三角形})$ のときの $G$ （$G_4$ とおく）と比較すると、$G_3$ と $G_4$ の元の個数は等しいが、2つの元の合成の情報が「異なる」。ここではそもそも「異なる」とは何か定義していないため明確な証明はできないが、証明（の1つ）の着眼点を述べよう。この証明は、「 $G$ の2つの元 $T_1, T_2$ の合成の結果が、$T_1 \circ T_2$ と $T_2 \circ T_1$ で異なる場合があるかないか」を比較することで解決する。背理法により、もし $G_3$ と $G_4$ が「実質同じ」であると仮定すると、$G_3$ と $G_4$ について上の性質がどちらでも成り立つかどちらでも成り立たないかのいずれかであるはずだ、ということが導かれる。しかし実際は、$G_3$ については成り立つが、$G_4$ については成り立たない。（$G_3$ については$G_3$ の元は1つの元 $T$ の何回かの合成で書けるから合成の結合法則から上の性質が成り立つことがわかる。一方 $G_4$ については「正三角形の合同変換」の節で特定の $T_1, T_2$ について $T_1 \circ T_2$ と $T_2 \circ T_1$ を計算していたが、これらは異なっていた。）すると矛盾が導かれるので、$G_3$ と $G_4$ は「異なる」と考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== まとめ ==&lt;br /&gt;
このページでは、図形の対称性を例に挙げて、合同変換の成す群を導入した。次のページからは、現在広く使われている群の抽象的な定義を用いて、群の例と性質を見ていく。&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=4740</id>
		<title>群論0：導入(対称性の記述)</title>
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		<updated>2021-04-18T16:14:31Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;---工事中---&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
抽象的な群の定義に入る前に、群の概念が生じる典型的な場面を挙げよう。ただし、群論への導入が目的であるため、このページに限っては厳密に定義されていない言葉を多用する。（その代わり、このページで出現する「定義」、「命題」などは今後の厳密な議論には一切用いない。）特に、幾何の範囲については命題の証明を全て省略し、読者の直感に委ねることにする。このページで厳密に用いる用語は「集合」、「元」、「写像」、「全単射」などの、集合と写像の概念とそれに近いもののみである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 対称性の記述 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 平面上の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここでは、平面内のある種の「図形」$S$ の対称性について考えてみる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S$ として「正三角形」を考えてみよう。これは例えば「重心を通るうまい直線に関して線対称である」という性質をもつ。これ以外にも、例えば「重心を中心とした反時計回りの $\frac{2}{3}\pi$ （1周の3分の1）回転に関して対称である」という性質をもつ。（現時点では、「対称である」という言葉は単に感覚的な、曖昧な表現だと思って欲しい。）&lt;br /&gt;
一方、$S$ として「二等辺三角形だが正三角形でないもの」（以下単に二等辺三角形と書く）を考えると、これは「線対称」ではあるが「回転対称」ではない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これらの性質はどれも、「平面上の点を平面上の点に移す、距離や長さ・角度を変えない特定の写像（このような写像は合同変換と呼ばれる） $T$ によって、図形 $S$ が（図形の中の点たちを区別しなければ）変化しない」とまとめられる。&lt;br /&gt;
例えば、「線対称」は「特定の直線に関して平面上の点をちょうど『鏡映し』した先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せるし、「回転対称」は「特定の点を中心として平面上の点を反時計回りに $\frac{2}{3}\pi$ 回転させた先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.1 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
合同変換は全単射である。また、「$T$ で $S$ が変化しない」という言葉は、集合と写像の記号を用いた「$T(S)=S$」という厳密な条件を言い換えたものである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そこで、1つの「図形」$S$ の「対称性」を表す明確な指標として、「合同変換 $T$ であって、$S$ を変えないようなもの全体の集合 $G$」を採用しよう。この集合が大きければ大きいほど、より対称性が高いと考えるわけである。後の議論を円滑に進めるため、合同変換を調べるために役立つ性質を今ここでまとめておく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.2 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
$S$ として多角形を考える。&lt;br /&gt;
* (1) 合同変換 $T$ が $S$ を変えないならば、$T$ は $S$ の頂点を $S$ の頂点に移す。&lt;br /&gt;
* (2) $S$ を変えない2つの合同変換 $T_1, T_2$ について、もし $T_1, T_2$ による $S$ の各頂点の像が全て一致するならば、$T_1=T_2$ である。（つまり $S$ の頂点に限らず、平面上の全ての点の像が一致する。）別の言い方をすれば、$S$ を変えない合同変換は $S$ の各頂点の像で決まる。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] この命題の証明は省略する。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さて、$S=(\text{正三角形})$、$S=(\text{二等辺三角形})$ のそれぞれの場合について、対称性を表す $G$ の大きさを調べよう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 二等辺三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ の場合を考える。長さの等しい2辺の共通の端点を $O$ とし、残りの2頂点を $A, B$ とおく。$G$ の元として、上ですでに挙げた「線分 $AB$ の垂直二等分線に関する鏡映」と、その他に「何も動かさない変換」(恒等写像 $\mathrm{id}$ ) が存在する。実は、この場合 $G$ は他に元をもたず、この2つの元のみからなる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.3 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ の元は&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
の2つのみである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $O, A, B$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元、つまり $S$ を変えない合同変換としてありうるものは $O, A, B$ の像として考えられる組み合わせ&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto A, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto B, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto O, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto B, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto O, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto A, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このうち、1つ目は $T_0$ 、2つ目は $T_1$ に対応するものである。そして、他の4つは合同変換による3点の像の組になりえない。なぜなら、いずれも合同変換が持つはずの性質「2点の距離を保つ」と矛盾するからである。例えば、3つ目の組では $AB \neq OB$ であるから、合同変換による3点の像の組になりえない。したがって、$G$ の元は $T_0, T_1$ の2つのみである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 正三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
今度は $S=(\text{正三角形})$ の場合を考える。3頂点を $A, B, C$ とおく。この場合の $G$ の元として、「平面上の合同変換」の節ですでに挙げた&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とした反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = (\text{何も動かさない変換})=\mathrm{id}$&lt;br /&gt;
が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
他に $G$ の元はないだろうか？ $G$ の元を見逃さないために有用な命題がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.4 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
* (1) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、合成写像 $T_1 \circ T_2$ もまた $G$ の元である。&lt;br /&gt;
* (2) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、逆写像 $T^{-1}$ もまた $G$ の元である。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] (1)(2)ともに、$T_1 \circ T_2$ や $T^{-1}$ が合同変換であることを示す必要があるが、その部分の証明は省略する。すると、残りの示すべきことは $T_1 \circ T_2, T^{-1}$ が $S$ を変えないことである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1) $T_1(S) = S, T_2(S) = S$ より、$(T_1 \circ T_2)(S) = T_1(T_2(S)) = T_1(S) = S$ 。よって $T_1 \circ T_2$ は $S$ を変えない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2) $T(S) = S$ より $T^{-1}(S) = S$ 。よって $T^{-1}$ は $S$ を変えない。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この命題により、例えば $T_2 \circ T_2$ 、すなわち「重心を中心とした反時計回りの $\frac{4}{3}\pi$ 回転」が新たな $G$ の元として見つかる。他に、&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.5 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
$T_1 \circ T_2$ が $A, B, C$ をそれぞれどの点に移すか考える際、$T_1$ で考える垂直二等分線はあくまで平面内で固定されていると考えるべきものであり、$T_2$ を正三角形 $S$ に施すときに $S$ と一緒に回転させてはならない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一般に写像は与えられた元そのものの情報（今回なら与えられた点の平面内での位置）のみによってその像を決めるものであるから、今回のように写像の合成 $T_1 \circ T_2$ の計算のうち後に施す $T_1$ の計算において、点 $T_2(P)$ の像を求めるとき用いるべき情報は「点 $T_2(P)$ の位置」のみであって、「その点 $T_2(P)$ の、$T_2$ を施す前の点 $P$ の位置」の情報は用いないのである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のときと同様に、命題0.2を用いることで以下がわかる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.6 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
$S = (\text{正三角形})$のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ は6個の元からなる。具体的には&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_2 = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{4}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
のみからなる。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $A, B, C$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元としてありうるものは $A, B, C$ の像の組み合わせ&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto B, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto C, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto A, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto C, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto A, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto B, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
今回の場合、上で挙げた6つの元がそれぞれに対応するので、他に $G$ の元がないことがわかる。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ここまでのまとめ ===&lt;br /&gt;
* 図形 $S$ に対し、$S$ を変えない合同変換 $T$ 全体の集合を $G$ とおき、この $G$ を $S$ の対称性を表す指標とみなす。&lt;br /&gt;
* $G$ の元について、以下の性質が成り立つ。&lt;br /&gt;
** (1) $\mathrm{id}$ は $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (2) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、$T_1 \circ T_2$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (3) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、$T^{-1}$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
* $S = (\text{二等辺三角形})$ のとき $G$ の元は2個で、$S = (\text{正三角形})$ のとき $G$ の元は6個。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 群の概念 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の概念に向けた抽象化 ===&lt;br /&gt;
このページの残りでは、今まで考えてきた図形の対称性から一部の性質を取り出して抽象化し、現在広く使われている「群」の概念に近づいていく。同時に、「群」の概念においてはどういう性質を考えていて、2つの群がどういうとき「実質同じ」とみなすのか、について例を挙げて説明する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
先ほどまで調べていた図形の対称性について、以下の性質を思い出そう。&lt;br /&gt;
* (1) $\mathrm{id}$ は $G$ の元。&lt;br /&gt;
* (2) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、$T_1 \circ T_2$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
* (3) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、$T^{-1}$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
すでに述べたように、この $G$ は図形 $S$ の対称性を表す指標であると考えている。この $G$ について、単に元の個数を比較するだけでなく、「 $G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報も考慮して比較し、より詳細に図形の特徴をとらえたい。そこで、「$G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報について深く考えるために、今考えている $S$ と $G$ のうち $S$ を一旦忘れて、「合同変換からなる集合 $G$ であって上で挙げた性質を持つようなもの」を考察の対象としよう。この $G$ こそが、後に導入される「群」の特別な場合であり、「合同変換の成す群」と言うべきものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.7 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
* 「$G$ の元2つの合成や元の逆写像がどの元になるか」という情報は、「群」$G$ の「構造」と呼ばれる。&lt;br /&gt;
* 現在広く使われている「群」の概念はもっと抽象的である。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 群の構造とは ===&lt;br /&gt;
ここでは、群の「構造」という言葉の意図するところを、先ほどの「合同変換の成す群」における例を用いて説明する。この節に限っては、「群」と言ったらこの「合同変換の成す群」のことであるとする。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
群 $G_1, G_2$ について、その元たちそのものが異なっていても、$G_1$ と $G_2$ の群としての「構造」が等しければ、群としては「実質同じ」であると考える場合がある。逆に、たとえ $G_1$ と $G_2$ の元の個数が等しかったとしても、それらの群の「構造」が「異なる」ならば、$G_1$ と $G_2$ は群として「実質同じ」とはみなさない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
例えば、以下の集合を考えてみる。&lt;br /&gt;
* $T' \ \colon = (\text{平面の特定の点を中心とした}\pi\text{回転})$として、$G_1 \ \colon = \{\mathrm{id}, T'\}$ とおく。&lt;br /&gt;
このとき $G_1$ は群となる（証明は略）。この $G_1$ を $S = (\text{二等辺三角形})$ のときの $G$ （$G_2$ とおく）と比較すると、$G_1$ の $\mathrm{id}$ でない元 $T'$ と $G_2$ の $\mathrm{id}$ でない元 $T_1$ （$T_1$ は鏡映）は、合同変換としては種類が異なるものであるが、単に「それぞれの元の合成・逆写像がどの元になるか」のみを比較したときは、それぞれ&lt;br /&gt;
\[G_1 \ \colon \mathrm{id} \circ \mathrm{id} = \mathrm{id}, \mathrm{id} \circ T' = T' \circ \mathrm{id} = T', T' \circ T' = \mathrm{id}, \mathrm{id}^{-1} = \mathrm{id}, T'^{-1} = T'\]&lt;br /&gt;
\[G_2 \ \colon \mathrm{id} \circ \mathrm{id} = \mathrm{id}, \mathrm{id} \circ T_1 = T_1 \circ \mathrm{id} = T_1, T_1 \circ T_1 = \mathrm{id}, \mathrm{id}^{-1} = \mathrm{id}, T_1^{-1} = T_1\]&lt;br /&gt;
となるから、$G_1$ の元 $\mathrm{id}, T'$ をそれぞれ $G_2$ の元 $\mathrm{id}, T_1$ と対応させることで $G_1$ と $G_2$ は群としては「実質同じ」、と考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一方、例えば以下の集合を考えてみる。&lt;br /&gt;
* $T \ \colon = (\text{平面内の特定の点を中心とした反時計回りの}\frac{\pi}{3}\text{回転})$ とおく。正整数 $n$ に対し $T^n \ \colon = (T\text{を}n\text{回合成したもの}), T^0 \ \colon = \mathrm{id}$ として、$G_3 \ \colon = \{T^0, T^1,\ldots, T^5\}$ とおく。&lt;br /&gt;
このとき $G_3$ は群となる（証明は略）。この $G_3$ を $S = (\text{正三角形})$ のときの $G$ （$G_4$ とおく）と比較すると、$G_3$ と $G_4$ の元の個数は等しいが、2つの元の合成の情報が「異なる」。ここではそもそも「異なる」とは何か定義していないため明確な証明はできないが、証明（の1つ）の着眼点を述べよう。この証明は、「 $G$ の2つの元 $T_1, T_2$ の合成の結果が、$T_1 \circ T_2$ と $T_2 \circ T_1$ で異なる場合があるかないか」を比較することで解決する。背理法により、もし $G_3$ と $G_4$ が「実質同じ」であると仮定すると、$G_3$ と $G_4$ について上の性質がどちらでも成り立つかどちらでも成り立たないかのいずれかであるはずだ、ということが導かれる。しかし実際は、$G_3$ については成り立つが、$G_4$ については成り立たない。（$G_3$ については$G_3$ の元は1つの元 $T$ の何回かの合成で書けるから合成の結合法則から上の性質が成り立つことがわかる。一方 $G_4$ については「正三角形の合同変換」の節で特定の $T_1, T_2$ について $T_1 \circ T_2$ と $T_2 \circ T_1$ を計算していたが、これらは異なっていた。）すると矛盾が導かれるので、$G_3$ と $G_4$ は「異なる」と考える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== まとめ ==&lt;br /&gt;
このページでは、図形の対称性を例に挙げて、合同変換の成す群を導入した。次のページからは、現在広く使われている群の抽象的な定義を用いて、群の例と性質を見ていく。&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=4709</id>
		<title>群論0：導入(対称性の記述)</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=4709"/>
		<updated>2021-04-18T12:40:27Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;---工事中---&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
抽象的な群の定義に入る前に、群の概念が生じる典型的な場面を挙げよう。ただし、群論への導入が目的であるため、このページに限っては厳密に定義されていない言葉を多用する。（その代わり、このページで出現する「定義」、「命題」などは今後の厳密な議論には一切用いない。）特に、幾何の範囲については命題の証明を全て省略し、読者の直感に委ねることにする。このページで厳密に用いる用語は「集合」、「元」、「写像」、「全単射」などの、集合と写像の概念とそれに近いもののみである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 対称性の記述 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 平面上の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここでは、平面内のある種の「図形」$S$ の対称性について考えてみる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S$ として「正三角形」を考えてみよう。これは例えば「重心を通るうまい直線に関して線対称である」という性質をもつ。これ以外にも、例えば「重心を中心とした反時計回りの $\frac{2}{3}\pi$ （1周の3分の1）回転に関して対称である」という性質をもつ。（現時点では、「対称である」という言葉は単に感覚的な、曖昧な表現だと思って欲しい。）&lt;br /&gt;
一方、$S$ として「二等辺三角形だが正三角形でないもの」（以下単に二等辺三角形と書く）を考えると、これは「線対称」ではあるが「回転対称」ではない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これらの性質はどれも、「平面上の点を平面上の点に移す、距離や長さ・角度を変えない特定の写像（このような写像は合同変換と呼ばれる） $T$ によって、図形 $S$ が（図形の中の点たちを区別しなければ）変化しない」とまとめられる。&lt;br /&gt;
例えば、「線対称」は「特定の直線に関して平面上の点をちょうど『鏡映し』した先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せるし、「回転対称」は「特定の点を中心として平面上の点を反時計回りに $\frac{2}{3}\pi$ 回転させた先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.1 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
合同変換は全単射である。また、「$T$ で $S$ が変化しない」という言葉は、集合と写像の記号を用いた「$T(S)=S$」という厳密な条件を言い換えたものである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そこで、1つの「図形」$S$ の「対称性」を表す明確な指標として、「合同変換 $T$ であって、$S$ を変えないようなもの全体の集合 $G$」を採用しよう。この集合が大きければ大きいほど、より対称性が高いと考えるわけである。後の議論を円滑に進めるため、合同変換を調べるために役立つ性質を今ここでまとめておく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.2 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
$S$ として多角形を考える。&lt;br /&gt;
* (1) 合同変換 $T$ が $S$ を変えないならば、$T$ は $S$ の頂点を $S$ の頂点に移す。&lt;br /&gt;
* (2) $S$ を変えない2つの合同変換 $T_1, T_2$ について、もし $T_1, T_2$ による $S$ の各頂点の像が全て一致するならば、$T_1=T_2$ である。（つまり $S$ の頂点に限らず、平面上の全ての点の像が一致する。）別の言い方をすれば、$S$ を変えない合同変換は $S$ の各頂点の像で決まる。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] この命題の証明は省略する。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さて、$S=(\text{正三角形})$、$S=(\text{二等辺三角形})$ のそれぞれの場合について、対称性を表す $G$ の大きさを調べよう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 二等辺三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ の場合を考える。長さの等しい2辺の共通の端点を $O$ とし、残りの2頂点を $A, B$ とおく。$G$ の元として、上ですでに挙げた「線分 $AB$ の垂直二等分線に関する鏡映」と、その他に「何も動かさない変換」(恒等写像 $\mathrm{id}$ ) が存在する。実は、この場合 $G$ は他に元をもたず、この2つの元のみからなる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.3 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ の元は&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
の2つのみである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $O, A, B$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元、つまり $S$ を変えない合同変換としてありうるものは $O, A, B$ の像として考えられる組み合わせ&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto A, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto O, A\mapsto B, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto O, B\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto A, A\mapsto B, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto O, B\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[O\mapsto B, A\mapsto A, B\mapsto O\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
このうち、1つ目は $T_0$ 、2つ目は $T_1$ に対応するものである。そして、他の4つは合同変換による3点の像の組になりえない。なぜなら、いずれも合同変換が持つはずの性質「2点の距離を保つ」と矛盾するからである。例えば、3つ目の組では $AB \neq OB$ であるから、合同変換による3点の像の組になりえない。したがって、$G$ の元は $T_0, T_1$ の2つのみである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 正三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
今度は $S=(\text{正三角形})$ の場合を考える。3頂点を $A, B, C$ とおく。この場合の $G$ の元として、「平面上の合同変換」の節ですでに挙げた&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とした反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = (\text{何も動かさない変換})=\mathrm{id}$&lt;br /&gt;
が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
他に $G$ の元はないだろうか？ $G$ の元を見逃さないために有用な命題がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.4 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
* (1) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、合成写像 $T_1 \circ T_2$ もまた $G$ の元である。&lt;br /&gt;
* (2) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、逆写像 $T^{-1}$ もまた $G$ の元である。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] (1)(2)ともに、$T_1 \circ T_2$ や $T^{-1}$ が合同変換であることを示す必要があるが、その部分の証明は省略する。すると、残りの示すべきことは $T_1 \circ T_2, T^{-1}$ が $S$ を変えないことである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(1) $T_1(S) = S, T_2(S) = S$ より、$(T_1 \circ T_2)(S) = T_1(T_2(S)) = T_1(S) = S$ 。よって $T_1 \circ T_2$ は $S$ を変えない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
(2) $T(S) = S$ より $T^{-1}(S) = S$ 。よって $T^{-1}$ は $S$ を変えない。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
この命題により、例えば $T_2 \circ T_2$ 、すなわち「重心を中心とした反時計回りの $\frac{4}{3}\pi$ 回転」が新たな $G$ の元として見つかる。他に、&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.5 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
$T_1 \circ T_2$ が $A, B, C$ をそれぞれどの点に移すか考える際、$T_1$ で考える垂直二等分線はあくまで平面内で固定されていると考えるべきものであり、$T_2$ を正三角形 $S$ に施すときに $S$ と一緒に回転させてはならない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一般に写像は与えられた元そのものの情報（今回なら与えられた点の平面内での位置）のみによってその像を決めるものであるから、今回のように写像の合成 $T_1 \circ T_2$ の計算のうち後に施す $T_1$ の計算において、点 $T_2(P)$ の像を求めるとき用いるべき情報は「点 $T_2(P)$ の位置」のみであって、「その点 $T_2(P)$ の、$T_2$ を施す前の点 $P$ の位置」の情報は用いないのである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のときと同様に、命題0.2を用いることで以下がわかる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.6 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
$S = (\text{正三角形})$のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ は6個の元からなる。具体的には&lt;br /&gt;
* $T_0 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = (\text{線分}BC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{2}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_2 = (\text{重心を中心とする反時計回りの}\frac{4}{3}\pi\text{回転})$&lt;br /&gt;
* $T_1 \circ T_2 = (\text{線分}AC\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
* $T_2 \circ T_1 = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
のみからなる。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] 命題0.2より、$G$ の元は $S$ の3頂点 $A, B, C$ の像で決まり、しかも3頂点の像は必ずまた $S$ の頂点である。よって、$G$ の元としてありうるものは $A, B, C$ の像の組み合わせ&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto B, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto A, B\mapsto C, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto A, C\mapsto C\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto B, B\mapsto C, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto A, C\mapsto B\]&lt;br /&gt;
\[A\mapsto C, B\mapsto B, C\mapsto A\]&lt;br /&gt;
によって6通りに絞られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
今回の場合、上で挙げた6つの元がそれぞれに対応するので、他に $G$ の元がないことがわかる。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== まとめ ===&lt;br /&gt;
* 図形 $S$ に対し、$S$ を変えない合同変換 $T$ 全体の集合を $G$ とおき、この $G$ を $S$ の対称性を表す指標とみなす。&lt;br /&gt;
* $G$ の元について、以下の性質が成り立つ。&lt;br /&gt;
** (1) $\mathrm{id}$ は $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (2) 任意の $G$ の元 $T_1, T_2$ に対し、$T_1 \circ T_2$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
** (3) 任意の $G$ の元 $T$ に対し、$T^{-1}$ も $G$ の元。&lt;br /&gt;
* $S = (\text{二等辺三角形})$ のとき $G$ の元は2個で、$S = (\text{正三角形})$ のとき $G$ の元は6個。&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=4007</id>
		<title>群論0：導入(対称性の記述)</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E7%BE%A4%E8%AB%960%EF%BC%9A%E5%B0%8E%E5%85%A5(%E5%AF%BE%E7%A7%B0%E6%80%A7%E3%81%AE%E8%A8%98%E8%BF%B0)&amp;diff=4007"/>
		<updated>2021-03-28T18:13:34Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: ページの作成:「---工事中---   抽象的な群の定義に入る前に、群の概念が生じる典型的な場面を挙げよう。ただし、群論への導入が目的である…」&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;---工事中---&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
抽象的な群の定義に入る前に、群の概念が生じる典型的な場面を挙げよう。ただし、群論への導入が目的であるため、このページに限っては厳密に定義されていない言葉を多用する。（その代わり、このページで出現する「定義」、「命題」などは今後の厳密な議論には一切用いない。）&amp;lt;br /&amp;gt;特に、幾何の範囲については命題の証明を全て省略し、読者の直感に委ねることにする。このページで厳密に用いる用語は「集合」、「元」、「写像」、「全単射」などの、集合と写像の概念とそれに近いもののみである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 対称性の記述 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 平面上の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ここでは、平面内のある種の「図形」$S$ の対称性について考えてみる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S$ として「正三角形」を考えてみよう。これは例えば「重心を通るうまい直線に関して線対称である」という性質をもつ。これ以外にも、例えば「重心を中心とした反時計回りの $\frac{2}{3}\pi$ （1周の3分の1）回転に関して対称である」という性質をもつ。（現時点では、「対称である」という言葉は単に感覚的な、曖昧な表現だと思って欲しい。）&lt;br /&gt;
一方、$S$ として「二等辺三角形だが正三角形でないもの」（以下単に二等辺三角形と書く）を考えると、これは「線対称」ではあるが「回転対称」ではない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これらの性質はどれも、「平面上の点を平面上の点に移す、距離や長さ・角度を変えない特定の写像（このような写像は合同変換と呼ばれる） $T$ によって、図形 $S$ が（図形の中の点たちを区別しなければ）変化しない」とまとめられる。&lt;br /&gt;
例えば、「線対称」は「特定の直線に関して平面上の点をちょうど『鏡映し』した先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せるし、「回転対称」は「特定の点を中心として平面上の点を反時計回りに $\frac{2}{3}\pi$ 回転させた先の点に移す合同変換で $S$ が不変」と表せる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 注 0.1 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
合同変換は全単射である。また、「$T$ で $S$ が変化しない」という言葉は、集合と写像の記号を用いた「$T(S)=S$」という厳密な条件を言い換えたものである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そこで、1つの「図形」$S$ の「対称性」を表す明確な指標として、「合同変換 $T$ であって、$S$ を変えないようなもの全体の集合 $G$」を採用しよう。この集合が大きければ大きいほど、より対称性が高いと考えるわけである。後の議論を円滑に進めるため、合同変換を調べるために役立つ性質を今ここでまとめておく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 命題 0.2 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
$S$ として多角形を考える。&lt;br /&gt;
* (1) 合同変換 $T$ が $S$ を変えないならば、$T$ は $S$ の頂点を $S$ の頂点に移す。&lt;br /&gt;
* (2) $S$ を変えない2つの合同変換 $T_1, T_2$ について、もし $T_1, T_2$ による $S$ の各頂点の像が全て一致するならば、$T_1=T_2$ である。（つまり $S$ の頂点に限らず、平面上の全ての点の像が一致する。）別の言い方をすれば、$S$ を変えない合同変換は $S$ の各頂点の像で決まる。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
[証明] この命題の証明は省略する。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
さて、$S=(\text{正三角形})$、$S=(\text{二等辺三角形})$ のそれぞれの場合について、対称性を表す $G$ の大きさを調べよう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 二等辺三角形の合同変換 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ の場合を考える。長さの等しい2辺の共通の端点を $O$ とし、残りの2頂点を $A, B$ とおく。$G$ の元として、上ですでに挙げた「線分 $AB$ の垂直二等分線に関する鏡映」と、その他に「何も動かさない変換」(恒等写像 $\mathrm{id}$ ) が存在する。実は、この場合 $G$ は他に元をもたず、この2つの元のみからなる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 補題 0.3 ====&lt;br /&gt;
{{begin |proof |collapsible=1 }}&lt;br /&gt;
$S=(\text{二等辺三角形})$ のとき、$G \ \colon = \{ T \ \colon \ \text{合同変換} \mid T \ \text{は} \ S \ \text{を変えない} \}$ の元は&lt;br /&gt;
* $T_1 \ \colon = \mathrm{id}$&lt;br /&gt;
* $T_2 \ \colon = (\text{線分}AB\text{の垂直二等分線に関する鏡映})$&lt;br /&gt;
の2つのみである。&lt;br /&gt;
{{end |proof }}&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://math.jp/w/index.php?title=%E5%85%A5%E9%96%80%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%80%8C%E7%BE%A4%E8%AB%96%E3%80%8D&amp;diff=3979</id>
		<title>入門テキスト「群論」</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://math.jp/w/index.php?title=%E5%85%A5%E9%96%80%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%80%8C%E7%BE%A4%E8%AB%96%E3%80%8D&amp;diff=3979"/>
		<updated>2021-03-27T04:47:27Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;む: ページの作成:「---工事中--- ==入門テキスト「群論」== このテキストでは、群論の基礎について解説する。 (編集者メモ:後でもっと説明を加え…」&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;---工事中---&lt;br /&gt;
==入門テキスト「群論」==&lt;br /&gt;
このテキストでは、群論の基礎について解説する。&lt;br /&gt;
(編集者メモ:後でもっと説明を加える。)&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[群論0：導入(対称性の記述)]]&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>む</name></author>
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